動物栄養学教室

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研究室紹介と研究内容

動物栄養学教室は現在、教員1名(准教授)、大学院生1名、4年生20名、3年生13名で構成されています。各教員の指導により次のような研究活動を行っています。

反芻動物のルーメン内における粗飼料消化(時田准教授)

ウシやヒツジのような反芻動物は植物の茎葉を利用して乳肉を提供できる優れた消化システムを持っています。このことは人間の食料と競合しない植物資源を動物性蛋白質に転換できることを意味しています。また、この機能はルーメン内に生息する微生物に依存しており、植物繊維の消化過程を繊維質成分の分解パターンや分解速度から特徴づけようとしています。

野生動物の採食物の栄養評価と消化性能(時田准教授)

野生動物は人間活動によって生息地が破壊されたり分断されたりしています。また、個体数が増加して農林畜産業や人間の社会生活に支障をきたしています。こうした問題に対して、主にニホンジカやツキノワグマを対象として、生息地における採食物の栄養成分と消化性を調べ、栄養摂取量の季節的変化を明らかにしようとしています。そして現状の生息地環境がどのようであるかを把握し、野生動物と人間社会との共存の在り方を提示しようとしています。

伴侶動物の栄養とフード設計(時田准教授)

イヌは多くの家庭で飼育され、家族の一員として位置づけられるようになりました。そして健康な生涯をおくることが望まれています。その反面、肥満や糖尿病などの予防や治療も必要となっています。そのためイヌの採食行動や栄養摂取量あるいは市販のフード成分の解析を通じて、イヌの健康管理に必要な栄養とフード設計を構築しようとしています。

教員紹介

時田昇臣
  • 氏 名:時田 昇臣 准教授
  • 学 位:博士(農学)
  • 専門分野:動物栄養学、栄養生理学、草地利用学
  • 担当科目:動物栄養学、草地学、野生動物学
  • 研究者情報 (クリックで研究者情報ページへジャンプします)
  • 氏 名:柴田 昌宏 准教授
  • 学 位:博士(農学)
  • 専門分野:
  • 担当科目:
  • 研究者情報 (クリックで研究者情報ページへジャンプします)

Close-Up「研究」

反芻動物の消化機能(時田准教授)

反芻動物は植物の茎葉を摂取して生活に必要なエネルギーや栄養物質を得ています。さらに家畜(ウシやヒツジ)では穀物飼料を給与され、良質な乳肉の生産を行っています。こうした機能の発現にはルーメン内の微生物が大きく関わっています。そのため植物成分(繊維成分を構成する炭水化物や蛋白質)と微生物による分解作用を明らかにしてきました。また、シカのような野生の反芻動物では微生物の構成は家畜とは異なっていますが、年間を通じてさまざまな採食物に対応していることを明らかにしてきました。こうした動物ではいずれもルーメン内での微生物作用が重要であり、両者を比較しながら採食物の特性とルーメン内での消化分解過程の解明に取り組んでいます。

学生からの一言

鈴木 英彦(応用生命科学専攻博士前期課程2年次)

私は肉用牛、得に黒毛和種去勢牛そして、黒毛和種種雄牛とホルスタインの交雑種(F1)の肥育過程における体型や飼養管理技術の差が、肉牛の成長や産肉形質にどう影響するのかを経済性も含めて研究しています。他の研究機関との共同研究や、肥育農家の方々と現場で生き生きとした臨場感を感じながら、世の中のお役に立てるという責任感と充実感があり、とてもやりがいがある動物栄養学教室です。

福島 翔太(動物科学科4年次)

動物栄養学教室、野生班では本学科で学ぶ産業動物と共通点がある野生動物を対象として研究を行っています。現在の研究対象は鹿、熊、水牛です。私は鹿の樹皮採食の原因についての研究を行っており、サンプルは丹沢湖周辺の山まで実際に出向き、採取しています。サンプルを入手するために学生が先生と一緒に現地まで足を運び、その現場で動物に触れながら作業をする事ができるのは、この研究室の魅力の一つです。

大和 田尚(動物科学科4年次)

私は、本研究室で牛のルーメン(反芻胃)にカビの発生する毒(マイコトキシン)がどのような影響を及ぼしているのか研究しています。日本獣医生命科学大学では、キャンパス内に家畜(牛や豚)を飼育していない為に私達は外部の一般の農家の牧場やの牛を用いてサンプル採取をさせて頂いています。私は、東京農工大学付属の牧場の牛からルーメン液を採取し、そのルーメン液を用いて実験をしています。他には、肉牛の研究として北海道の牧場や福島の家畜改良センターなどでサンプル採取をしています。このように動物栄養学教室では、研究室だけではなく、外部で様々な作業を牧場の人と一緒に行う機会があり、貴重な経験が出来る研究室だと思います。また、動物栄養学教室では体育祭、日獣祭、学科での球技大会などに積極的に参加する楽しい研究室だと思います。