動物生理制御学教室

前へ戻る

研究室紹介と研究内容

動物生理制御学教室は現在、教員3名(教授、講師、助教各1名)、大学院生4名、4年生6名、3年生10名で構成されています。各教員の指導により次のような研究を行っています。

プロラクチンの分泌と脳神経系への作用機構:動物の子育て行動誘導作用(田中教授、中尾助教)

授乳時に脳下垂体から大量に分泌されるホルモンのプロラクチンは、乳腺に作用して乳汁分泌を盛んにしますが、脳にも作用して子育て行動を引き起こします。プロラクチンの分泌の仕組みと脳への作用の仕組みを遺伝子の働きから研究しています。ラットとマウスの母性行動の観察は動物好きの学生に人気の研究テーマです。

鳥類の消化管ホルモンによる消化管機能とエネルギー代謝の調節機構(田中教授)

消化管からはグレリンやニューロテンシンなどのホルモンが分泌され、消化管による食物の消化吸収作用と肝臓でのエネルギー代謝を調節しています。鳥類のニワトリにおけるその調節機構を哺乳類との違いに着目して研究しています。

鳥類の胆汁色素ビリベリディンの生理作用

哺乳類の主な胆汁色素はビリルビンですが、鳥類の主な胆汁色素はビリベルディンです。鳥類におけるビリベルディンが産生される仕組みと生理作用、特にその抗酸化作用に着目して研究しています。

教員紹介

田中実
  • 氏 名:田中 実 教授
  • 学 位:医学博士
  • 専門分野:内分泌学、分子生物学、遺伝子工学
  • 担当科目:入門神経内分泌、動物遺伝子工学、基礎生理学実習
對馬宣道
  • 氏 名:對馬 宣道 講師
  • 学 位:博士(獣医学)
  • 専門分野:環境生理学、血液学
  • 担当科目:基礎生理学、環境生理学、動物行動学、基礎生理学実習
中尾暢宏
  • 氏 名:中尾 暢宏 助教
  • 学 位:博士(医学)
  • 専門分野:神経内分泌、分子生物学、時間生物学
  • 担当科目:分子生物学、基礎生理学実習

Close-Up「研究」

「母は強し!」プロラクチンの脳への作用 (田中教授)

動物は子にミルクを与え、自立するまで守り育てます。動物がこうした子育て行動を行う時にはプロラクチンというホルモンが働いています。プロラクチンは乳腺に作用してミルクを作らせるとともに、脳にも作用して子育て行動を引き起こします。さらに、「母は強し」というようにストレスに強くさせます。その仕組みを明らかにするために、遺伝子工学の技術でプロラクチンのないマウス(プロラクチンノックアウトマウス)を造りました。このマウスでの研究により、プロラクチンが脳に作用する時に働く遺伝子の仕組みが明らかになってきました。子を守り育てるためにプロラクチンが脳においてどのような遺伝子を働かせているのかを解き明かしていきます。

「悪さ」もするプロラクチン、そうさせないように分泌の仕組みを解明(中尾助教)

プロラクチンが異常に多く分泌されると、排卵の異常により不妊となったり、子育て中でなくても乳汁が分泌されたりします。逆に、分泌量が少な過ぎると出産後の母親が鬱になり易いといわれています。このようにプロラクチンが正常に分泌されないと、生殖機能や脳機能などに異常が生じます。プロラクチンの分泌を正常にする方法を求めて、分泌の仕組みを解明しています。

胆汁色素ビリベルディンは抗酸化作用で鳥類の体を守る(對馬講師)

哺乳類の主な胆汁色素はビリルビンですが、鳥類の主な胆汁色素はビリベルディンです。何故そうなのか? 最近の研究でビリベルディンにはビリルビンにも増して強い抗酸化作用を有することがわかりました。そこでニワトリにおいてビリベルディンが合成される仕組みとその生理作用を研究しています。

研究1 ニワトリの卵管

学生からの一言

大学院博士前期課程2年生

脳にプロラクチンが作用して、動物の子育て行動が起こる仕組みを遺伝子工学の方法を用いて研究しています。実験は緊張の連続ですが、大学院生となって自分で目的に向かって実験を進めていくことが出来るようになり、面白さを感じながら研究しています。とてもやりがいがあり、自分の成長を実感できる研究室だと思います。

学部4年生

私たちの研究室は動物科学科の中でも大学院生の所属人数が多く、先生方や先輩から熱心な指導を受けることが出来ます。そうした環境で自分の興味のある分野の研究を進められることが、大きな魅力の一つだと思います。2年間研究室で学んできたことは、社会に出てからも大きな財産になると感じています。

学部4年生

動物生理制御学教室では、主にプロラクチンの遺伝子について研究していて、遺伝子に興味があったのでこの研究室に入室しました。遺伝子工学の手技手法は習得するのがとても難しいのですが、先生や先輩がしっかりと指導してくれるので、ちゃんと1人で実験が出来るようになります。また研究室の行事としてピンポン大会やボーリング大会があり、先輩だけでなく先生方ともすごく距離が近くに感じられる研究室です。

学生1 学生2