動物生理制御学教室

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研究室紹介と研究内容

動物生理制御学教室は現在、教員2名(准教授2名)、大学院生4名(博士前期課程1名、後期課程2名)、4年生12名、3年生16名で構成されています。各教員の指導のもとで、次のような研究を行なっています。

鶏の卵殻色に関する研究(對馬准教授)

鳥類の卵殻色に関する研究は、その報告数があまりありません。きれいな卵がある一方、保護色と言われるような卵もありますが、なぜ、そうした卵殻の色が必要なのかについて答えているものは少ないのです。そこで、卵殻色素と呼ばれる物質に着目して、その合成や沈着の仕組みを明らかにしようと考えております。また、鶏の卵殻の色の良し悪しは、価格形成に影響を及ぼします。もし、悪くなった卵殻色を改善することができれば、養鶏産業に役立つのではないかと考えております。

下垂体隆起葉の季節性生理機能(中尾准教授)

動物は脳内に備えているカレンダー機構を利用して季節繁殖活動などの季節に適応した生理機能を果たしています。脳内のカレンダー機構は、下垂体の付け根に位置する下垂体隆起葉に存在すると考えられています。下垂体隆起葉の季節性生理機能について下垂体隆起葉で季節変動するプロラクチン放出因子とアイズアブセント3に着目して研究を行っています。

教員紹介

對馬宣道
  • 氏 名:對馬 宣道 准教授
  • 学 位:博士(獣医学)
  • 専門分野:生理学、環境生理学、血液学
  • 担当科目:基礎生理学、環境生理学、動物行動学、基礎生理学実習
  • 研究者情報 (クリックで研究者情報ページへジャンプします)
中尾暢宏
  • 氏 名:中尾 暢宏 准教授
  • 学 位:博士(医学)
  • 専門分野:分子生物学、時間生物学
  • 担当科目:分子生物学、分子生理学実習
  • 研究者情報 (クリックで研究者情報ページへジャンプします)

Close-Up「研究」

■卵の殻の色はどのようにして着くのか (對馬准教授)

鳥類の卵の殻の色はさまざまで、外敵に見つかりにくいように保護色なっていたりします。ニワトリの卵といえば通常は真っ白な色が多いですが、中には赤みがかっていたり、薄い緑色の卵も見られます。こうした卵殻の色は血色素となるプロトポルフィリンや胆汁色素のビリベルディンが、卵のできる過程で卵殻に沈着するために生じます。しかし、どのような仕組みで独特の色になるのかはわかっていません。その仕組みをなじみの深いニワトリを用いて解明していきます。

■下垂体隆起葉には、どのような生理機能があるのだろうか (中尾准教授)

アイズアブセント(Eyes absent:EYA )という、タンパク質があります。名前が示す(目が無い)ように目の形成に関わるタンパク質としてショウジョウバエをもちいた研究から発見されましたが、哺乳類や鳥類を始め多くの動物種においてそのオーソログが見つかっています。なかでもEYA3は、下垂体隆起葉と呼ばれる部位で甲状腺刺激ホルモンと共に春の季節到来の予知に関与しています。EYA3が目の形成以外の機能を示すようにその作用部位である下垂体隆起葉にも、日の長さを伝達する機能の他に生殖活動に必須な性腺刺激ホルモン産生細胞やプロラクチン放出因子の存在が指摘されていることから、未知の機能の存在が考えられます。光周性のモデル動物であるニホンウズラをもちいたアイズアブセント3の標的遺伝子やタンパク質の探索、ラットをもちいたプロラクチン放出因子の探索から下垂体隆起葉の季節性生理機能について研究を行っています。

学生からの一言

金子 美里(動物科学科4年次)

私たちの研究室ではマウスやラット、ニワトリ、ウズラなどの動物を用いて、生体内の様々な生理作用について遺伝子に着目して研究しています。実験ではとても細かい技術が要求されますが、先生や先輩方の丁寧な指導のもと、少しずつ自ら実験ができるようになると、とてもやりがいが感じられます。いつも緊張感と動物の命への感謝の気持ちを忘れずに、一人一人が真剣に自分の研究テーマに取り組んでいます。

岡崎 綾乃(動物科学科4年次)

私たちの研究室には、非常にキャラクターの濃い室員がたくさんいます。いわゆる変人だらけです。研究テーマは、子育てホルモンと呼ばれるプロラクチン、ニワトリの卵殻色素の成分、季節性生理機能に関わるアイズアブセント3などの生理作用の解明です。とても面白い研究内容に、みんなそれぞれの個性を発揮しながら取り組んでいます。また、ピンポン大会といったレクレーション行事も楽しんでいます。   

西田 匡宏(応用生命科学専攻博士前期課程1年次)

プロラクチンというホルモンが脳に作用して、動物の母性行動が起こる仕組みを遺伝子工学の方法を用いて研究しています。大学院生となった今、実験を計画し、問題を解決する方法を考案して目的を達成し、研究を次のステップへと進めることが出来るようになりました。目的意識、面白さやりがい、そして自分の成長を実感できる研究室です。