動物遺伝育種学教室

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研究室紹介と研究内容

動物育種とは動物を遺伝的に改良することにあり、品種改良とほぼ同じ意味であります。動物の品種改良のための理論と技術向上を目的とする学問です。
当研究室では対象を動物、特に産業動物を中心として動物の遺伝的能力あるいは適性を最大限引き出し、畜産物の供給を通じて人類の生活に役立てようとしています。遺伝子と現場を直結して複合的に科学しています。また、遺伝子保存を目的として、生殖腺系列キメラ鶏を介して鳥類の人工増殖を試みています。

教員紹介

吉田達行
  • 氏 名:吉田 達行 准教授
  • 学 位:博士(農学)
  • 専門分野:動物生産学、動物育種学
  • 担当科目:動物育種学、生物統計学、動物育種学実習、卒業論文
  • 研究者情報 (クリックで研究者情報ページへジャンプします)
古田洋樹
  • 氏 名:古田 洋樹 准教授
  • 学 位:博士(農学)
  • 専門分野:動物育種学、発生工学
  • 担当科目:動物遺伝学、動物育種学実習、卒業論文
  • 研究者情報 (クリックで研究者情報ページへジャンプします)

Close-Up「研究」

1.ウシ主要組織適合抗原複合体の多型と乳房炎発症との関係

動物個体の病原菌に対する先天的な抵抗性の強弱には免疫応答因子が深く関与しています。主要組織適合抗原複合体(MHC; BoLA)は外来抗原と結合して、炎症性CD4+T細胞に対する抗原提示を有し、B細胞による抗原産生を促し、細菌感染防御がなされるものと考えられています。この免疫機構で最も重要なBoLAクラスⅡaのうちDRB3領域は多型性に富み、細菌などの外因性抗原に対して強い抗原提示能を有しています。乳牛における乳房炎発症の要因の1つとしてBoLAの抗原提示能力の差異に着目し、乳房炎牛と健康牛からBoLA-DRB3の遺伝的関係を明らかにするために研究を行っています。

2.鶏始原生殖細胞の移植による生殖腺系列キメラ鶏の作出

哺乳類においては畜産技術を利用した人工授精、体外受精、胚操作技術を利用したクローン動物作出による個体復元が試みられています。しかし、鳥類は卵黄が非常に多いことから胚操作技術は哺乳類に比べ遅れています。そこで、注目されるのが後代に遺伝子を伝達する始原生殖細胞(Primordial Germ Cells: PGCs)です。始原生殖細胞を利用した生殖腺系列キメラ鶏の研究を行っています。 

研究

学生からの一言

大喜多美津希、長阪真奈美(動物科学科4年次)

日本人は白玉より赤玉、薄い色よりも濃い色の卵を好みます。濃い卵を作ることは養鶏家の収入の向上に繋がります。そこで、私たちは鶏の卵殻色素に着目し、卵殻表面への色素沈着について遺伝子レベルで研究を行っており、実際に鶏に触れて実験を行います。本研究室は落ち着いた研究室であるため、静かに勉強を行うことができます。また、先生と学生の距離も近いため、相談しやすい環境でもあります。

市川裕基、金田夏歩(動物科学科4年次)

キメラとは、異なる二つ以上の遺伝子セット、あるいは異なる種の細胞を持つ個体のことを言います。私たちは顕微鏡を用いて、孵卵した卵の始原生殖細胞を、別の卵に移植することにより生殖腺系列キメラ鶏を作製しています。移植技術の取得には時間がかかり、苦労することも多いです。しかし、自分で工夫して実験する楽しさがあり、やりがいを感じられます。
研究室の雰囲気はとてもアットホームでメリハリもあるためイベントごとにも積極的に参加しています。

足立めぐみ、石井怜、信澤梨乃(動物科学科4年次)

牛の乳房炎は細菌による乳房の炎症であり、乳房炎になるとその個体の牛乳が出荷できないため現在の酪農経営において大きな損失となる病気となっています。そのため、私たちは牛の免疫応答に関わる遺伝子と乳房炎の抵抗性、感受性との関係性について研究しています。先輩たちの研究で、これらの関係は複数の遺伝子の組合せによるものと考えられたため、今は親子関係に焦点を当て遺伝子の特定を行っています。この研究室では班で実験を協力して行っています。また、各研究について理解しあうためにゼミを行い勉強しています。週に1回室会があるため、研究室と疎遠になる心配もないです!!!

研究
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