動物生殖学教室 Research and faculty introduction

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動物生殖学教室

自分の研究をよく理解することが必要

岡田 幸之助 講師

今年度も2月上旬に動物科学科恒例の卒論発表会が開催されました。卒論発表会は、4年生が研究室で各自行ってきた卒業研究の成果を発表する場であるとともに、大勢の面前でプレゼンテーションするという経験の場でもあります。

聴衆は、同級生や教員をはじめ、動物科学科3年生(会場運営のため全員参加)、興味ある2年生や1年生、さらには他学科、学外から来られた方々と広範囲にわたり、分野も様々です。すなわち、不特定多数の面前で如何に自身の専門分野の研究成果を解りやすく発表できるかということになります。

このため、発表日までには、自身の専門分野をさらによく理解することが必要になるため(他人に解りやすく話をするには、自分が一番理解しておかなければなりません)、それぞれが研究目的などを思考し、試行錯誤して発表スライドを作成していました。近年の発表は、プレゼンテーションツールの発展に伴い、誰でも簡単に立派な発表スライドを作成できるため、発表自体は個々の特徴も垣間みられて、本当に立派なものが多かったです。

大半の4年生にとって、多くの聴衆の前で発表するのが初めてなので(今回は約250人の参加者[一会場あたり、100人超え])、発表だけでも緊張したと思いますが、それ以上に緊張するのが質問タイムでしょう。発表そのものは多少準備不足でもなんとか乗切れますが、質疑応答は自身の研究をしっかり把握していないとうまくは乗切れません。最後の質問タイムを(かわすのではなく)首尾よく乗切れた学生は、自身が良く勉強していた証拠ですので、今後もその努力を続けて欲しいと思います。もちろん、今回発表や質疑応答が不十分だったと感じた学生の皆さんは、次の発表機会があるならば、念入りに準備して望んでほしいと思います。

最後になりましたが、4年生の皆様、4年間お疲れさまでした。この動物科学科で身に付けた知識や知恵が今後の生活に役立つことを祈っています。

研究の本質について考えるきっかけに

4年 神谷 賢治

大学に入学して様々な科目を受講した。その中でも特に興味深く面白いと感じる講義に出会った。その気持ちを無駄にしたくなかった。大学で学んだことを「ただなんとなく学んだ」程度に終わらせたくなかったのである。

しかし、その「面白い」と思えることを実験に活かすことは簡単そうにみえるが、実は難しかった。実験に集中すると視野が狭くなる。本来、「何のために、何をして、なぜこうなったか」を常に考え、把握した上で実験する必要がある。しかし、実際にはただ淡々と実験してしまう自分に葛藤を覚えた。

実験の最後の仕上げとなる卒業論文の考察に一番苦労した。このとき、改めて「思考する」と「実験する」を並行して行う難しさとその重要さを知った。研究室に所属して実験のノウハウを学ぶことも大切であったが、自分にとっては研究室での日々の生活は、研究に対する本質的な問題について考えるきっかけとなった。この2年間の研究室生活を無駄にしないためにも、学び、経験したことを次のステップに活かしていきたい。

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