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「他人の考え」を知り、
   「自分の考え」を認識した交流会

獣医学生交流会支部長

安田 賢(獣医衛生学教室6年)

会場の国立オリンピック記念青少年総合センター
第二回獣医学生交流会が8月29・30日に国立オリンピック記念青少年総合センターで開催されました。
■様々な考えに触れる2日間
全国の獣医系大学16校からの参加者は500人を超え、獣医学生の交流会に対する興味の大きさと影響力を感じました。この会は獣医学生同士の繋がり作り、情報の発信、意見交換の場の提供を目的とした会であり、今年は先輩獣医師の講演、学生同士のグループディスカッション、先生方を交えたパネルディスカッションなどを行い獣医学生としてさまざまな考え方に触れ合うことの出来る二日間となりました。

グループディスカッション
■講演会
今年の講演者は、臨床分野からは細井戸大成先生、勝俣悦子先生、西山ゆう子先生、公衆衛生の分野からは高島郁夫先生、獣医師ではありませんが動物に深く関わる分野からムツゴロウさんこと畑正憲先生をお招きし、各分野における獣医師としての役割、現状と問題点、獣医学生へのメッセージなどを講演していただきました。
■グル-プディスカッション
グループディスカッションでは(ⅰ)世界のグローバル化と獣医師の明日、(ⅱ)環境問題と獣医師の明日、(ⅲ)情報伝達と獣医師の明日、(ⅳ)動物福祉と獣医の明日という4つのテーマで、獣医学生が考える獣医師の将来に関して各々意見を交わし、その過程で生じた疑問や質問、各班で導いた結論をパネルディスカッションでパネラーの先生方と議論しました。本大学からもパネラーとして野生動物学研究室准教授の羽山伸一先生をお招きし、野生動物学という観点から大変興味深い回答をしていただきました。
■外を知り、広い視野で
第二回の全参加者の約半数は1,2年生で高学年になるほど参加者は減少する傾向にありました。本大学からの参加者は約60人でしたが、やはりその半数以上が1,2年生でした。この参加者の約半数以上を1,2年生が占めていた理由の一つとして、大学のカリキュラム(高学年ほど多忙を極め、自由な時間がなくなる)が挙げられますが、それよりも完全に順応した獣医学科という閉鎖空間に長期間所属することで生じた「社交性の喪失」がその根幹にあるような気がしてなりませんでした。狭い視野で物事をとらえるのではなく、外の世界を知って、もっと広い視野でいろんな可能性を模索してほしいと思います。 この会は獣医学にとどまらず、時には今までに全く交わることが出来なかった分野への「入り口」を示してくれます。自分と同じ目標をもつ仲間の考え方や、自分とはまったく違う目標をもつ仲間の考え方、あるいは自分より一歩先を行く先輩・講演者の方々の考え方など、多くの人々と交流することで、様々な考え方に触れることが出来ます。そして比較対象としての「他人の考え」を知り、「自分の考え」を認識することで、各々の将来の方向性というものを広い視野で考えることができると思います。
■第三回に向けて始動!
第二回が終わって間もないのですが、もう第三回に向けて始動しています。日本全国の約200人の支部員を統率し、第三回全体の指揮を執る代表に本大学4年の田中悠介君が選ばれました。また、代表からの指示のもと各大学支部員を引っ張っていく支部長として、本大学では1年生の杉澤良一君が選ばれ、新たな活動を始めました。 分野は異なっても、近い将来獣医学を基盤に獣医師としての社会的役割を担う仲間として、10年後20年後…そのまたずっと先も各分野から意見を交えて新たな知見を見出し獣医学を発展させる、そして獣医師としての社会的地位向上に寄与できる、この会がそのきっかけになることを期待しています。