
[教員] 今井壯一(教授・農学博士)
教室の紹介
当教室では、草食動物の消化管に生息する原生動物の分類や分布に関する研究と、原虫感染症のワクチンについて研究しています。
牛などの反すう動物や馬、象などの大型草食動物の腸管には、特殊な原生動物が生息します。これらは宿主の消化吸収を助けており、その種類や分布を調べていくと、原生動物と宿主動物がともに進化している“共進化”が見えてきます。
また腸管内のバクテリアは居心地がいいと増殖し、環境が悪化すると減少することから、このバクテリアが牛の健康のバロメーターにもなっています。また原生動物は、牛の第1の胃から第4の胃へ流動することによってタンパク源となり、このしくみによって牛は自らタンパクを供給していることがわかっています。このように両者の関係を探究することによって、原生動物と宿主動物の特性や進化など、さまざまな生物の真の姿が見えてきます。
一方、宿主側に視点を置いた研究も進行中です。原虫をモデルにした免疫学の研究として、マラリアやトリパノソーマなどの原虫感染症に対するワクチンの開発をめざした基礎研究です。この研究では、原虫由来の免疫有効抗原を見つけ出して、組み換えタンパクによって大量に製造するとともに、その抗原を増強させる「アジュバント物質」の発見をめざしています。
これらが発見できれば、原虫感染症に対して安全で幅広い応用が効くワクチン開発が可能になるはずです。
受験生へのメッセージ
寄生虫学を学べる獣医系大学は限られています。寄生虫学は、臨床の現場で非常に必要であり、実践的であります。研究は寄生虫に視点をおく研究と、宿主側に視点を置く研究があり、さまざまなアプローチで探究していきます。
生命という未知のフロンティアを多角的に攻略し、自ら積極的に学んで、科学的な目をもって自らの言葉で表現できる獣医師をめざしてください。






































