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教員からのレポート

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食品科学科1年次「食べ物の科学 入門」の「食べ物と健康」演習を実施

奈良井 朝子 准教授 (農産食品学教室)

グループ作業の様子

グループ作業

グループ発表の様子

グループ発表

 平成30年度から開講した当科目では、学生30名ずつが「食べ物と健康」「食べ物とおいしさ」「食べ物の安全性」の3種類の演習を受けるプログラムがあります。本レポートでは、食品機能化学教室と農産食品学教室の教員で担当した「食べ物と健康」について報告します。
 今年度の「食べ物と健康」演習ではアクティブラーニング(学生が能動的に学ぶことができる学習法)を取り入れ、「機能性食品―機能性表示食品を例に―」を主題としたジグソーメソッドを実施しました。具体的には、まず、30名の学生を3グループに分け、グループごとに異なる3つの副題(A:機能性食品全般に関する制度とその背景を知る、B:機能性表示食品を例として企業等の開発事例を知る、C:機能性表示食品に用いられる機能性関与成分の種類や作用、また、その情報を調べる方法を知る)で学習してもらいました。次に、学習内容を持ち寄った学生による5グループを再構成し、互いにA, B, Cの知識を教え合い、共有する時間をもうけました。そして最後に、グループごとに既知の機能性関与成分について調べ、それを用いた機能性表示食品のアイデア(食品の区分、表示しようとする機能性、商品名、パッケージなど)とともに発表する会を開きました。
 専門科目を学修していない1年生にとっては難しい内容も含んでいたと思いますが、積極的にグループ作業に取り組んでいる姿が見られました。発表された食品のアイデアは既存製品例に頼らないものが多く、真剣に考案されたものであることが伝わってきました。発表ごとに学生間ならびに教員との質疑応答を通じて学習・発表内容を見直すことができましたので、今回のプログラムは食品の保健機能に関心を持ってもらうきっかけになったと確信しています。

■「食べ物の科学 入門」シラバス概要

授業のねらい

食品科学科でこれから学ぶことがらについての基礎として、食べ物を題材にした科学的レポートの書き方、基礎実験知識等を学び、食品科学の基礎を身につける。

到達目標

食べ物の科学で学ぶ様々な分野の基礎をしっかり身につけて、今後の食品科学科の各講義、実験への準備をすること。また、個々人の将来の食品分野での目標を見極めること。

授業形態

演習(座学及び実験)

主な授業内容

  • ・食品流通の基礎および食品の基礎について学ぶ
  • ・レポートの書き方の基礎、図書館利用法について学ぶ
  • ・書いたレポートを添削してもらい、書き方を身につける
  • ・3班(A:食べ物と健康、B:食べ物とおいしさ、C:食べ物の安全性)に分かれて演習実施

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