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シュウカツの友

日本獣医生命科学大学 日本獣医生命科学大学
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森林インストラクター入門 森の動物・昆虫学のすすめ

西口親雄 (八坂書房 1995年)
2009/08/06更新 018号
「森の案内人」という資格である。ヒソカな人気資格のひとつらしい。
森について、専門的に説明しようとすると大変だ。住んでいる動物や昆虫と、それらの生態。生えている樹木の種類、および特徴。その森が抱えている問題点と、それに対する対応。そこを舞台にした活動内容のアピールや、マナーの説明。ポイントは多い。
テキストとなる本書にも、ツァーの際に質問されそうなあれこれが並んでいる(例えば、ヒトって木の葉が食べられるんですか?など。そんなこと質問されるのか…)。よって、生息する哺乳類の食べもの、昆虫の被害や発生状況、生態系などについての説明が本書の主な内容だ。エッセイではない。
ガイドが素人さんからの質問によどみなく答えるには、やはり相当の知識と応用力が必要ということだろう。当館には森林に関する書籍も多くあるので、ぜひ勉強してください。

思うのだが、実はあなどれない資格のひとつかもしれない。日本は森だらけなのだ。世界中が資源を探し回っている現代、絶対にブレイクする日が来る。いや、来ている。
この資格を保持していると、地方自治体や自然保護団体への就職には若干有利かも、という説もあるが、少なくとも、自分の姿勢のアピールにはなるのではないだろうか? エコだのスローライフだのと言わなくても、履歴書に書くだけでちょっとしたアクセントポイントになりそうである。