図書館MENU

シュウカツの友

日本獣医生命科学大学 日本獣医生命科学大学
image

「いい会社」とは何か

小野泉+古野庸一(講談社現代新書 2010年)
2011/4/21更新 049号
高齢化や消費者ニーズの多様化、機械化といったことが、会社に具体的にどういった影響を及ぼすのか。及ぼしてきたのか。よく耳にしてわかっているようでわからないことについて、これまでの経過も含めて説明してくれる好著である。

嘆いているだけでは始まらない。今後、「働く」ということはどういうことなのか、得体の知れない不安ばかりある方に。「ダイバーシティ」「コンプライアンス」「M&A」というような「わかってて当然らしい単語」も上手に挟んでくれているので、うまい。
また本書では、やたらと使われるようになった「クリエイティブ」という言葉について、きちんと向き合って解説されている。「創造性」というのが、単に何かモノを作り出すということだけでなく、仕事の仕方や捉え方についても言えるということだというのがよくわかる。それは仕事以外についても言えることだろう。

そして「世界で最も有名な求人広告」にも言及していて、ニクイ。ご存知だろうか?
「求む男子:危険な旅。微々たる報酬、極寒、完全な暗黒の長い日々、不断の危険、安全な帰還の保証なし…」五千人の応募があった広告である。いったい何の広告だったのか。続きはぜひ、本書で。