シュウカツの友

『クローズアップ現代』他でも特集され、注目が集まる“フードバンク”。早速、関連本を探す過程でふと、こういったソーシャルビジネスを仕事としたい人向けの就活本が無いかと思ったのだった。みつかったのがこれ。
「ソーシャルビジネス」と言っても、いろいろある。特に本書は「助成金・補助金無しでは経営が続かないものは外す」とあるので、明確に「社会問題を解決するためのビジネス」が主眼である。「ソーシャルビジネスはボランティアではない」ということを自覚し、利益を上げ、従業員に給与を支給しつつ、しかし「お金が目的ではない」ことを遵守せねばならない。考えただけでも矛盾や壁が多そうである。本書には、それら経験が詰まっている。
「何を解決するために」「何をするか」を決め、チームを作り、営業戦略を立て、顧客を獲得し…という「創業するまでのノウハウ」についてだけではなく、ネーミングの仕方やプロモーション、人材の採用まで（今は新卒でNPO就職もじゅうぶんアリなのだ！）まで、ぬかりはない。
著者は、大学の卒業式翌日にNPOを立ち上げたという方。現在は若者を社会的弱者にしないための活動などで「若者支援」を行っているNPO法人NEWVERY理事長である。
幾つかのソーシャルビジネス起業の実例もあり。