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シュウカツの友

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チーズのソムリエになる
基礎から学ぶチーズサービスの仕事

久保田敬子 (柴田書店 2006年)
2013/02/27更新 058号
ソムリエってワインじゃないの? そう、確かにまだ正式な資格ではないそうです。でも「チーズのプロ」を必要とする職場は増えている。なぜなら、チーズというのはとても種類が多く、食べ方もさまざまで、保管には細かいケアが必要だから。そして、それらを把握した上で食べると、いっそう美味しいものだから。さらにレストランでだけでなく、自宅で楽しみや健康のために食べるひとも増えているから。
今は「チーズ専門店」、けっこうありますね。チーズスクールもそこここに。それもそのはずで、とりどりのチーズを前にするとだいたいの人が手も足も出ない。どうやって食べるんですか、と尋ねて何とか選ぶ。でもその手間をかけ食べれば確かに美味しい…。
だから「チーズを知りたい」というひとは増えて当たり前なのだ。しかしチーズ道はキビしい。誰か的確なアドバイザーに、必要なときにいてほしい! そんな需要が増えてきたのも当然です。今後はレストラン、専門店だけでなく、チーズ教師や、専門の仕入れスタッフといった「チーズプロ」が今以上に求められるようになるのでは?

本書は、自らレストランでメートル・ドテルを務め、雑誌にチーズ記事も連載、チーズプロフェッショナル協会理事でもある著者が「チーズのソムリエ」の仕事内容についてあまさず紹介した一冊。オーダー/開封/保管/勉強の仕方/サービスの仕方といった仕事の流れはレストランで働くチーズプロを想定したものだが、他の職種でも応用がききそう。膨大な種類のチーズにしても、わかりやすく季節ごとに見せてくれ、それも包装のかたちからカッティングの例にいたるまで、すべて美しい写真つきである(チーズ道探究者にもうってつけ)。「アルコールに弱い方」「チーズが苦手な方」など、場面を想定したサービストークの例もある。
ラベルの読み方やチーズ名の索引もあって、いたれりつくせりだ。
巻末に「チーズプロフェッショナル資格認定試験問題の抜粋もあり。