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素敵にサイエンス 研究者編
―かがやき続ける女性キャリアをめざして

鳥養映子・横山広美 (近代科学社 2008年)
2009/8/19更新 020号
東京国際ブックフェアで、本書をつくった出版社のブースにお邪魔した。
本書について「理系に進んで、将来はどうなんだろう?」と漠然と思っている女子高生や、親御さんがいることから思いついた企画、という風に説明してくださった。
内容を読むと、これがなかなか、フツーに読んでも面白いのである。大学生でもじゅうぶん参考になる、と思ったので、支援図書に加えてみた。

理系女子、というと、小さい頃からもう、化学が好きで好きで!とか、数学を解かせればクラスで一番!という人ばかりと思いきや、案外違うのだ。
本書は、大学や研究機関で活躍中の女性研究者の方々が、自らを語る、という形式である。なぜ、その道を進んだか、どんな紆余曲折があったか、など、自身の言葉で生き生きと語られる。なんだか、文字がキラキラかがやいているような感じだ。
英文科から、物理学の場の量子論の勉強を始め、医学博士号もMBAも取り、科学技術政策研究所にお勤め、という、ブッ飛んだ経歴の方もいる。
子育てをばっちりしてから研究にカムバック、博士号を取って講師となった方もいる。
臨床検査技師から青年海外協力隊に参加、帰国後、博士号を取って、国際的に活躍されている方もいる。
すごい。
ひとりひとりの努力もすごいのだが、登場する「支える人々」もいい。夢に向かって突き進む姿が、周囲を巻き込んでいくのがわかる。

巻末に、院生座談会もある。世界に打って出る!という彼女たちの笑顔が眩しい。