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サバンナの宝箱

滝田明日香 (幻冬舎文庫 2011年)
2013/03/27更新 061号
いや、なんというか、すごい本です。
もともとは「動物学者になってアフリカで研究したい」と思っていたそうだ。動物好きで、アフリカにあこがれていた。環境保護活動をしたかった。が、さまざまな社会的現実を知るにつれ、一筋縄でいかないことを実感し、しかしアフリカに住みたいという夢は諦めきれず…。
アフリカで獣医になる!ということに、落ち着いたそうだ(落ち着いたと言えるかどうか)。
ナイロビ大の学生生活からワイルドきわまるアフリカでの獣医生活まで、それはそれは生き生きと、赤裸々に描かれていて、口をあんぐり開けて読み進むばかり。
こういう日本人女性の獣医さんも、この世にはいるのです。
本書を読んでいると「将来の夢」なんて人それぞれなんだから、もしハッキリとビジョンがあるなら、それに向かって驀進していくしかないんだな、と思わされる。フツウ、特に特別な条件がない(幼少時からアフリカにいたとか、親がそういう職業だったとか)場合、アフリカで野生動物の獣医になるなんて、ぜったいムリだろっ、とアタマから思ってしまうよね。
でも、本書の著者は、そうじゃなかった。
こんなに想定外にハチャメチャでも、活躍している獣医さんがいる! ぜひ一読して明日への活力にしていただきたい。なると思います。たいていのことは、これよりカンタンそうに思えてくるような一冊です。