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留学生との日本伝統文化の体験イベントを開催しました

 平成27年7月23日(木)に本学にて「留学生との日本伝統文化の体験イベント」を開催しました。今回のイベントは、武蔵野市在住の方々が所属するMusashino International Club (MIC)ご協力のもと、本学の外国人留学生を対象として開催しました。また、MICの方々と留学生をつなぐ役割として、本学学部生もイベントに参加しました。地域住民の方から日本文化を教えていただいた留学生は、初めて体験する折鶴づくりなどに苦戦しながらも、和気藹々とした雰囲気の中、日本文化を体験し「また参加したい」と大変好評でした。本学では、今後も地域住民の方々と留学生との交流の機会を提供できればと考えております。最後にご協力いただきましたMICの方々に篤く御礼申し上げます。

日本獣医生命科学大学 大学院課

 平成27年7月23日にMusashino International Club (MIC)主催の、留学生との日本伝統文化体験イベントに参加しました。私はかねてから国際交流に興味があり、本学の留学生ともお話してみたいと思っておりました。そんな中で今回の参加者募集を知り、応募しました。
 留学生との日本伝統文化の体験イベントは本学内では初めての開催で、今回は「和紙人形」「折り紙」「水墨画」の3つを体験しました。

 まず始めに、和紙人形作りを体験しました。和紙は日本独自の製法により、1000年以上も長持ちする保存性、薄く柔らかで強靭という優れた性質を持っています。2014年には、世界無形文化遺産に登録されました。今回は、和紙の中でも色彩豊かな千代紙を使って「江戸姉様人形」を作りました。人形は、花魁の側につかえて身の周りのお手伝いをする禿(かむろ)と呼ばれる少女がモチーフになっており、まるで本物の着物を着付けるように和紙を折っていきます。数ミリのズレが、出来上がりの美しさに関わるという日本独特の「繊細さ」を、留学生に体感していただけたかと思います。

 次に、折り鶴づくりを体験しました。私たち日本人にとっては簡単に作ることができる折り鶴も、留学生にとっては難しかったようでした。英語で折り方を説明するのは大変でしたが、あきらめずに挑戦し続けたことで留学生とのコミュニケーションが捗るきっかけになったと思います。

 最後に水墨画を体験しました。墨の濃淡や筆圧で、花や動物など様々なものを表現することは大変難しかったです。その一方で、台湾出身の2名の留学生はとても上手な筆遣いで驚きました。日本で広まった水墨画は、元々は唐の時代の中国から伝わってきた文化ということもあり、彼らにとって水墨画は身近なものだったようです。日本の伝統文化とはいえ、文化のルーツとして繋がりがあることを実感し、留学生と私たちで生まれ育った国は違いますが、お互いに親近感をもつことができたと感じます。
 イベントの最後には、留学生とMICの方々と一緒に、お茶菓子を食べながら懇談し、大いに交流することができました。

 今回のイベントでは、日本の伝統文化はもちろんですが、「語学力」と「積極性」の大切さを学ぶことができました。英語を使って何かを説明することの難しさは、実際に体験してみて初めて分かります。また、言葉の流暢さよりも相手との距離を近づけようとする積極的な行動が、国と国を越えて仲良くなることができる一番の方法だと感じました。
 今回、MICの皆様には、このような有意義な時間を提供して頂きましたことに心より感謝申し上げます。今後はこの体験を大いに活かして、残り少ない学生生活に精励していきたいと考えております。

(動物科学科 4年次 中村 郁)