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2018年 学長年頭挨拶

オープンな議論を尽くす。そして、DO!

 新年のお慶びを申し上げます。
 2017年を振り返りますと、イギリスがEUを離脱、アメリカ大統領トランプ氏就任、テロの多発、ヨーロッパ各国の様々な選挙結果などをみますと保護主義的な自国主義傾向が強まり、日本にも多面にわたり、影響が出てくるでしょう。経済は、いびつな成長であり、格差社会が拡大しています。これは教育を受けるべき学生に影響がでており見逃せない実態です。科学技術では、人工知能AIの分野が画期的進歩を遂げ、さらに進化し続けています。デジタル化の波は、日々想像以上の早さで押し寄せてきています。
 さて、2017年の大学の主な取り組みですが、各学部学科ともに、3つのポリシー(アドミッション、カリキュラム、ディプロマ)を見直し、その専門性において社会ニーズに応えるべく質の高い教育へと充実を図っております。特にディプロマポリシー(卒業するまでに学生が身に付けるべき資質・能力)との関係性を意識した積み上げがなされております。この成果は一朝一夕に顕在化してくるものでもありませんが、学校法人日本医科大学ICT推進センターとの連携した取り組みにおいて、e-learningなど学習支援サービスを推進し、学生の能動的学習へとその教育効果を挙げつつあります。
 研究においては、質の高い研究と外部からの競争的資金獲得はともにあり、大学運営の基盤として不可欠な要素であります。文部科学省研究費助成獲得金額は積極的な取り組みにより増加いたしました。今後は組織として戦略的研究基盤を形成し、外部機関とも連携しながら競争力の向上を図らなければならないと考えます。
 動物医療センターにおいては、リニアック(放射線治療装置)の更新が決まり、運転開始に向けて準備が進んでいます。これを機に地域、開業医との医療連携の活性化が進むことを期待しています。
 学生生活は、日本医科大学の学生との共同生活が常態となり、医獣祭、体育祭も共同開催され、内容も充実しており、素晴らしい繋がりを感じています。施設においては、まずは安全な教育環境への改善を図りました。その一つとして、懸案となっていた付属牧場富士アニマルファームの牛舎(実習施設)の建て替えに着手することもできました。
 尚、2017年は、応用生命科学部の動物科学科は創立70周年、食品科学科は50周年という記念すべき年でした。
 2018年の大学は、推進軸となる事務組織を改組し、より強力な教職協働にて「Road to 150th」として歩みだした一歩一歩を確認しつつ、目標に向け前進していくことにあると考えます。
 教育は、常に未来に向けての目標を明確にし、今、すべきことを積み上げていく地道な努力が成果をもたらすと信じております。大学は、目標とその方向性を明確に共有するために、5年毎の見直しを含めた中長期計画「ニチジュウミライ図2016 - 2031」の策定に取り組んでいます。ミッションステートメントとして「Connect with the Future」を、「動物と人をつなぎ、都市と地方をつなぐ、獣医・生命科学の情報発信拠点」となるために、重点施策を教育、研究、学生支援、管理運営、社会貢献・産官学連携、動物医療センターの6領域、20項目を若い教職員が中心となり設定したところです。
 意識の高い個人が多くなれば、組織は強くなり、チームワークが生まれます。オープンな議論を尽くし、決断すれば共通の目標に向かって、自信を持って、実行していくことができる大学環境のもと、本年も邁進していきたいと思っております。
 最後になりましたが、皆様とご家族のご健勝とご活躍を祈念し、新年のご挨拶とさせていただきます。

日本獣医生命科学大学
学長 阿久澤良造