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平成30年度 学位記授与式 式辞

 本日ここに皆さんをお迎えし、日本獣医生命科学大学、学位記授与式を挙行できますことは、本学にとって大きな喜びであります。ただ今、大学院課程修了生21名、博士論文審査合格者2名、学部卒業生353名の皆さんに、学位記をお渡しいたしました。おめでとうございます。学びへの取り組みが、学位記の授与に至ったものであり、皆さんの努力に敬意を表します。教職員一同、心からお祝いを申し上げます。
 そして、学校法人日本医科大学坂本理事長はじめ、多くの御来賓の皆様にご臨席を賜り、誠に有難うございます。

 皆さんは、日本獣医生命科学大学を選び、学び、様々な経験を積み上げ、専門の知識を身につけてこられました。大学生活の時期は、心身共に大きくステップアップし、一人一人が、自分の新たな力や考えの変化に気づけたり、自分を冷静に見る機会となります。人は人によって大きく伸びたり、落ち込んだりする精神性の強い生き物です。メンタルの潤滑油となり進むべき方向性を示してくれる特効薬が、気持ちのゆとりだと考えています。例えば、どうすれば自分は自分の力を最大限に発揮できるのか、それは、一人でできるのか、誰かの力が必要なのか、いろいろ自問自答してみることです。これからは、一層AIの力も必要でしょう。しかし、社会を構成しているのは言うまでもなく人間です。人やロボットがどんなに専門性の高い知識や技術力があっても一人でしているわけではなく常に多くの人がそこに繋がっています。皆さんは、社会人としてはスタートラインですので、学ぶことから始まることは言うまでもありませんが、自分の考えるイメージを伝えることは、大切であり、そのためには、相手をよく理解しようとする心の間口を広く持っていなければなりません。社会経験を積みながら構築される自分の個性を生かしながら、自分ならではの仕事への取組みや人との関係性を考え続けてほしいと願っております。

 また、これから先は、自ら決めない限り卒業はありません。社会を構成する社会人になるわけで、仕事だけではなく、公共性のある活動にも心を向けてほしいと思います。
 このところ予期せず続く災害に際して人の無力を思い知らされる反面、自分の持っている力を一人のものとせず、みんなのために使うという気持ちで繋がっている人たちの大きな力にも頭が下がりました。仕事での社会貢献とともに、一人の人間として社会を支える「市民」になってください。「今、必要とされていることは何か」「今、自分にできる時間はあるか」など考慮しつつ、好奇心と関心を持ち、行動することができる本学卒業生であってほしいと切に願っております。

 ご家族・保護者の皆様には、この日を心待ちにしてこられたことと存じます。皆様の本学へのご支援に心から感謝するとともに、お慶びを申し上げます。
 学生の皆さんは、いつも誰かに支えられ、励まされてきたことを心に留めてほしいと思います。この機会に、是非、感謝の気持ちを言葉で表現してほしいと思います。「ありがとう」は温かさのある言葉であり、人間関係の土台になる言葉だと思います。

 結びになりますが、日本獣医生命科学大学は、皆さんが勉学や仕事上でのアドバイスを必要としているときには、学部・大学院の壁を越え、協力を惜しみません。また在校生のために社会の多様な風を大学に送り込んでください。そして、近くに来られることがあれば、先生や研究室を訪ねてください。歓迎いたします。社会人同士としての語らいを大いに楽しみましょう。母校となる、日本獣医生命科学大学で学んだことを誇りとし、希望に満ちた未来社会を、切り開いていく推進役として、成長されますことを心から祈念して、式辞の結びといたします。
 本日は、誠におめでとうございます。

2019年3月14日
日本獣医生命科学大学 学長