富士アニマルファームMENU

副牧場長の挨拶

日本獣医生命科学大学 日本獣医生命科学大学

医農連携とサテライトキャンパスの実現

小澤先生

富士アニマルファーム副牧場長
小澤 壯行
(動物科学科システム経営学教室 教授)

 富士アニマルファームは霊峰富士の麓、標高1000mに位置し、日本でも有数の集約酪農地域の中心にあります。農業教育を通じてわが国畜産の発展、担い手の育成に貢献すべく、小さな営みを続けてまいりました。しかし、昨今は農業・動物科学系学部の人気が衰退しており、新たな時代の創生が求められています。今こそ立ち上がろう、我々の思いが牧場に一筋の希望の光となり、富士アニマルファームの整備が始まりました。
 学生の効果的な学習ならびに生活習慣に合致させるために、富士セミナーハウスは完全個室化しました。また、リアルタイム双方向型オンライン授業などサテライトキャンパスが実現します。富士アニマルファームに滞在し、研究・実習・実地をしながら本学の授業が受けられる、本学ではリアルタイムで牧場からの実際を通じて学びを深めることが可能になります。さらに、日本初の試みである医農連携と多様性を実現する大学として、乳製品・畜産物加工開発および「酪農教育ファーム」認証の下に本邦でも極めて稀有な「大学による教育牧場」として、初・中等教育対象者はもとより、教育機関向けのリスキリングを学生とともに行います。
 「農は国の礎」と言われます。国の根幹をなす農業の魅力を伝え、未来に向けての構想を実現する拠点として富士アニマルファームは日々整備されつつあります。多くの学生がこの富士ヶ嶺地域に滞在して地域とともに獣医学・動物資源科学の発展と社会的責務を果たし、動物と共に歩む社会を構築してまいります。

教育現場としての付属牧場の役割

富士アニマルファーム副牧場長
落合 和彦
(獣医学科獣医衛生学研究室 准教授)

 メインキャンパスが東京都市部に位置する本学では、産業動物生産農場である富士アニマルファームが、獣医学・獣医保健看護学・動物科学・食品科学における教育・研究に大きな役割を担っています。教育活動が広範に制限されていた新型コロナウイルス流行にもようやく出口が見えはじめた2022年度より、宿泊を伴う学生実習が徐々に実施可能となったため、感染症対策に留意しながら、各学科、約3年ぶりに牧場実習を行いました。参加学生のほとんどが入学以来初の宿泊実習であったため、初めて体験するウマやウシ、ヤギ等のハンドリングに戸惑いながら順応し学修効果を上げるとともに、学生どうしの距離感も試行錯誤しながら近づくことができた実習となりました。
 富士アニマルファームの運営形態は、生産農場としての機能・収益を維持しつつ教育・研究に寄与しているため、世界の物流情勢や為替相場の変動等に経営上大きな影響を受けます。いわば日本の畜産業の縮図といえる付属牧場で産業動物に関する生産技術を学ぶことは、エビデンスに基づく実践教育の場として最良の教材になっていると思います。さらに、生産物の量や品質の向上、それに伴うコスト増を抑制するための畜産・食品加工技術の開発。獣医学的見地からの感染症・繁殖障害の予防・診断・治療技術の開発は、充実した付属牧場施設無くては達成することができません。このように充実した教育・研究リソースである富士アニマルファームのさらなる活用を全学規模で展開していきたいと思います。
 この度、小職が副牧場長を拝命した経緯のひとつに、所属する獣医衛生学研究室が行う獣医学科3年生と4年生の動物衛生学実習で、富士アニマルファームを活用していることが挙げられます。本実習は、獣医学共用試験で問われる産業動物の取り扱いを集中的に実践できる貴重な機会です。今後は牧場の利用者としてだけでなく、運営者の立場で創意工夫をし、さらに高い学修効果を得られる実習デザインを、関係者各位のご協力の下で目指していきたいと考えています。