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牧場だより「継・いのち」

日本獣医生命科学大学 日本獣医生命科学大学

第172号:一年を振り返って

獣医学科 臨床獣医学部門 治療学分野Ⅱ 助教 三浦 亮太朗

2017/03/30 更新
 私が日本獣医生命科学大学の獣医学科教員として赴任してから、早いもので一年が経とうとしています。この一年は、様々なことを経験し、また勉強させていただきました。その中でも富士アニマルファームで行った活動ほど印象深いものはありませんでした。
 まずは、産業動物臨床学研究室で私がメインとなって毎週土曜日または日曜日に学生とともに富士アニマルファームに訪問して行った繁殖検診です。実施内容としては、午前中は搾乳牛の繁殖検診(卵巣状態の確認と妊娠鑑定)ならびに代謝状態を評価するための採血等を行い、午後は同行した学生たちに直腸検査などの実習を行いましたが、この一年での彼らの急速な成長に驚かされるととともに、この活動をやってきて本当に良かったと思いました。
 次に、私の研究テーマの1つである牛の東洋医学研究の一環で、お灸が牛の卵巣機能にどのような影響を及ぼすかを評価するため、お灸を実施した牛の性ホルモン濃度と卵巣血流量の調査を行いました。
 また、富士アニマルファームで飼養されている牛5品種を維持するため、動物科学科動物生殖学教室の牛島教授と所属学生とともに採卵と受精卵移植に励んだことも印象深いものでした。牛島教授には、共同研究者として様々な研究にも参加させていただき、研究を遂行するヒントを得ることができました。
 私がこのような活動ができているのも、当研究室の山田特任教授と水谷講師の寛大なご配慮と、吉村牧場長をはじめ牧場スタッフである栗田さん、寺岡さん、村松さんの親身なサポートがあったからに他なりません。
 もうすぐ新たな年度が始まり、大動物臨床実習、動物衛生学実習などが富士アニマルファームでスタートします。牧場スタッフの皆様にはまたいろいろお世話になることと思いますが、引き続きご指導の程よろしくお願いいたします。