ブログカテゴリーイメージ
前へ戻る

第197号:いのちが巡る生産現場を経験して

動物科学科4年次 前埜 佑佳

2018/10/31 更新

 この大学に入学し、1年生の頃から酪農家で飼養管理や搾乳、子牛の世話などをしているうちに、いのちが巡る生産現場の厳しさに遣り甲斐を感じ、「いつか自分も動物の生産現場で働きたい」と思うようになった私は、3年生の頃から家畜人工授精師の講習を楽しみにしていました。

 約5週間、早朝から晩まで毎日顔を合わせる仲間と一緒に卵操作や精液や受精卵の注入操作、直腸検査の習熟を積み重ね、楽しく充実した時間を過ごすことが出来ました。集大成である2泊3日の富士アニマルファームでの実践実習では、練習では上手く出来ていた直腸検査と注入操作も1頭しか手ごたえを感じられず、個体差に驚かされ、自分の不甲斐なさを感じたのを覚えています。

 一番の心残りは、分娩を見逃したことです。分娩予定日の1頭が最終日の朝、落ち着きが無く尻尾を上げている乾乳牛を発見し、近寄ってみると1次破水でした。朝ごはんを食べてからでも間に合うと判断したところが、ほどなく娩出してしまい立ち会う機会を逸しました。農場の先生方は夏季の集中実習に分娩が被るように、発情を調整して種付けをしてくださっているようです。それに気づけなかったのも悔しかったですが、先生の「いのちをつくり出す仕事を学んでいるのだから、いのちが生まれる瞬間は見逃してはいけないよ」という言葉に「ハッ」とさせられました。貴重な経験を逃したことはやり直しがききませんが、この経験を胸に刻んでこれからまた励みたいと思います。

 今回の実習では、たくさんのことを経験させていただきました。考えさせられることも多くありました。こんなに充実した時間を過ごすことが出来たのは、大学の先生や講師・農場の先生、そして一緒に頑張ってきた仲間のおかげだと思います。ありがとうございました。