獣医薬理学研究室

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研究室紹介と研究内容

 「薬理学」は、「薬」が動物の体にどのように働くかを調べる学問です。獣医薬理学研究室では医薬品の元になるもの、動物の体の中にある化学物質、場合によって毒物に分類される「薬」も研究対象とします。
 研究室では、この「薬」が内臓の運動にどのように働くかを調べています。具体的にいうと、循環器(心臓、血管)、呼吸器(気管、気管支、横隔膜)、消化器(胃、小腸)、泌尿生殖器(膀胱、子宮、精管)、感覚器(眼球)などですが、これらの臓器の運動を担っている平滑筋(一部、心筋、骨格筋)への「薬」の効果を細胞内情報伝達系的な考え方に基づいて調べています。
 研究手順は、「薬」を使って生きた筋組織の収縮現象を測定し、それから遺伝子、生化学、分析化学的な手法を用いて実験を進めていきます。
 わたしたちの研究室では、もちろん、獣医療も対象となりますが、ヒトの医療を含めた生命科学的見地から、平滑筋を中心とした研究を行っています。

教員紹介

金田先生
  • 氏 名:金田 剛治
  • 役 職:教授
  • 学 位:博士(獣医学)
  • 専門分野:獣医薬理学
  • 研究者情報 (クリックで研究者情報ページへジャンプします)
田島先生
  • 氏 名:田島 剛
  • 役 職:講師
  • 学 位:博士(獣医学)
  • 専門分野:獣医薬理学
  • 研究者情報 (クリックで研究者情報ページへジャンプします)
神田先生
  • 氏 名:神田 秀憲
  • 役 職:助教
  • 学 位:博士(獣医学)
  • 研究者情報 (クリックで研究者情報ページへジャンプします)

Close-Up「研究」

1.様々なポリフェノール(植物由来)やホスホジエステラーゼ阻害剤(cAMPやcGMPが関連した薬)を中心に「薬」の新しい働きを見つけることです。新たな降圧剤や喘息治療薬などを見つけることを目標に研究しています。
2.「薬」を使って体の正常な働き(生理機能)を調べることです。
特に様々な平滑筋の収縮とエネルギー基質の関係を20年以上調べています。
平滑筋はいろいろな組織に存在します、各組織の平滑筋細胞の形の見た目はあまり変わりませんが、組織によってその収縮の好気的代謝への依存性やエネルギー基質の利用性が異なります。それを分類していく研究を続けています。
3.「薬」を使って病気のときの働き(病態生理機能)を調べることです。
平滑筋組織をサイトカインなどと一緒に培養することで、摘出気管標本においてヒトの慢性閉塞性肺疾患(COPD)の解析モデルを、またウシ第4胃標本において、第4胃変位の解析モデルをつくる研究をしています。

学生からの一言

神田 秀憲 (獣医学専攻博士課程2年次)

細胞は様々な種類のグルコース輸送体を通じてグルコースを取り込みます。骨格筋や脂肪細胞ではグルコース輸送体の種類や機能が特定されていますが、平滑筋では、ほとんど分かっていません。わたしのテーマは血管と腸管平滑筋では収縮において活性化されるグルコース輸送体の種類が異なるということを明らかしようとして研究しています。研究室では、室員は、各自の研究テーマについて教員の指導や上級生の助言、友人との検討を通して研究し学んでいます。ここで学んだことは将来、分野を問わず役に立つと思います。