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堀 達也 教授(日本獣医生命科学大学 獣医学部 獣医学科 臨床獣医学部門)が
The Journal of Veterinary Medical Scienceの2016年度優秀論文賞を受賞

 本学 獣医学部 獣医学科 臨床獣医学部門 治療学分野IIの堀 達也 教授がThe Journal of Veterinary Medical Scienceの2016年優秀論文賞を受賞し、鹿児島大学で開催されました第170回日本獣医学会にて表彰されました。論文のタイトルは「Intrauterine embryo transfer with canine cryopreserved embryos by slow freezing and Cryotop method.(J.Vet.Med.Sci 78(7):1137-1143, 2016.)」です。
 犬の胚は他の動物の胚に比較して低温に弱いため、凍結保存技術に関する研究が非常に遅れており、胚の凍結保存技術はまだ確立されていません。今回の研究において、ガラス化法であるCryotop法によって作成した凍結胚の子宮内移植によって複数の産子を得ることに成功したことが報告されました。この結果から、犬胚の凍結保存としてCryotop法が最適な方法であり、他の哺乳動物の凍結胚の作製に用いられている緩慢凍結法では凍結保存できないことが結論づけられました。また、凍結胚の発育段階としては、桑実胚~初期胚盤胞までの段階が適していると考えられました。この研究報告によって、犬胚の凍結保存技術の確立に向けて一歩前進したと考えられます。
 堀教授は、「まさか今回、このような賞をいただけるとは思っていませんでした。非常に嬉しく思います。この研究は、多くの共同研究者や学生の皆様の協力によって進めることができました。この場を借りて関係者の皆様に深謝したいと思います。今後も、再び優秀賞をいただけるように更なる研究に励んでいきたいと思います。」と意気込みを語りました。

(入試広報センター)

堀 達也 教授