獣医保健看護学科
4年次 道政 春香
野生のツキノワグマと人が共生するために、どのような対策をとるべきか、実際に軽井沢にて現地調査し、議論しました。クマの個体管理のための捕獲方法、テレメトリー調査、ベアドッグなど実際に用いられている方法について学びました。クマ以外では、バットディクターを用いたコウモリの調査やライトセンサスなど、野外でしか見ることのできない調査を行いました。
クマの生息地となる森林と民家との立地関係や、クマの餌資源となる植物に注目しながら、クマを市街地に寄せ付けないためにはどのような対策が適しているのかを考えながら取り組みました。
実際に軽井沢を歩いてみて、野生動物と人の生活環境が想像していた以上に入り混じっていることが分かりました。そのような環境で野生動物と人が共生するためには、クマの個体管理を推し進めたり、地域住民の方々にクマの生態に対して理解しもらうことなど、多大な努力が必要だと分かりました。
山を歩いたり、捕獲檻が実際に使われている現場を見学したり、テレメトリー調査をするなど、学内では実施できない貴重な体験ばかりでした。野生動物による人身被害が起きている中で、被害を完全に無くすことは難しいものの少しでも被害を減らすために、個体管理や森を巡回するといった日々の努力が被害件数の減少に繋がっているのだと実感しました。
■動物生態調査実習 担当教員
獣医保健看護学科 獣医保健看護学応用部門 保全生物学研究分野 教授 梶ケ谷 博
獣医保健看護学科 獣医保健看護学応用部門 保全生物学研究分野 准教授 山本 俊昭