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猪鍋を食して~ジビエ料理を実体験!~:野生動物学の講義にて

動物科学科 3年次 髙橋 菜摘

 動物科学科3年次選択科目「野生動物学」では、現代の日本農村においてシカやイノシシなどの野生動物による農業被害が深刻化している現状について学 びました。また講義の中で、被害防止のため捕獲した鳥獣の、食肉等としての利活用についても学び、実際に捕獲されたイノシシを使った「ジビエ」料理を体験しました。今回は、 伊豆市の修善寺地区で捕獲され、衛生検査に合格したイノシシのモモ肉を使用して鍋を作りました。枝肉の解体・精肉から調理までをすべて自分たちの手で行 い、実際に試食する中で、ジビエに対する印象が大きく変化しました。

 ジビエ料理は一般的に、臭い・硬い・汚いという「3Kイメージ」を持たれています。今回私も初めてジビエ料理を体験しましたが、それ以前は独特の臭みや硬さがあるというイメージが強く、正直な所あまり良い印象は持っていませんでした。しかし実際に食べてみると、思っていたよりも癖がなく、食べやすいことに驚きました。イノシシの肉は普段私たちが食べている牛肉や豚肉とは異なり、ほとんどサシを含んでいません。そのため、やはり牛肉や豚肉に比べると歯ごたえは強く感じられましたが、肉をサイコロ状に切った場合とスライスした場合では、味や食感の印象も異なります。前者からはより風味を強く感じ、弾力もありましたが、後者は鴨肉に近い食感でした。

 このような貴重な経験をしたことで、ジビエを今までより身近に感じることができました。また自分が持っていたジビエに対する印象を大きく変える良いきっかけとなりました。今後また機会があれば、他のジビエ料理にも挑戦してみたいです。

※ジビエ:狩猟によって食材として捕獲された野生の鳥獣のこと。