小林 優多郎 助教(食品化学教室)
食品科学科2年次生を対象とした食品化学実験では、食品の糖質、脂質、タンパク質、ビタミンなどの成分に対応した多岐にわたる分析法を学びます。今回の実験を通して、色々な化学分析法の基礎を体得することを目指しています。
今回の実験では、5人程度の班に分かれて、糖質の定性試験、粗タンパク質の定量、脂肪のヨウ素価測定、油脂のビタミンの抽出・分離・同定などを行いました。学生たちは、実験に必要な試薬や溶液を自ら調製し、色々なガラス器具を操作して実験を行いました。初めて扱う器具もあり、最初は戸惑っていましたが、回数を重ねるうちに慣れていったように感じました。
そして、それぞれの実験に関連する化学反応の理論や応用に関する質問を担当教員から出題しました。班員でその答えを考えてもらい、担当教員やTA(ティーチングアシスタント、実験指導補助)の学生に対して説明してもらいました。答えを導き出せても、わかりやすく、的確に説明することに苦戦している様子もありました。情報を調べることや自分の頭で考えることも大切ですが、その内容を相手に理解してもらうことも、これからの卒業研究や卒業後の仕事においても重要な能力となりますので、ぜひ意識しておいてほしいと思います。
食品化学実験では、食品の糖質、脂質、タンパク質、ビタミンなどの成分に対応した多岐にわたる分析法を学ぶ。これにより、種々の化学分析法の基礎を体得することを目指す。
1、実験の基礎として種々の器具・機器を安全に正確に使用でき、各種濃度溶液を調製できる。
2、食品の主要・微量成分の定性・定量分析の内容を理解し、その分析を正確に実行できる。
実験室での講義(パワーポイントあるいは板書による)と4~5人グループによる実験。