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牧場だより「継・いのち」

日本獣医生命科学大学 日本獣医生命科学大学

第185号:うし活Jr.の合宿に参加して

動物科学科2年次 秋田 朋子

2017/12/14 更新

 うし活Jr.とは、「酪農をもっと知りたい」、「牛が好き」という学生が集まったサークルで、現在37名の会員が活動しています。この会はFacebookのコミュニティサイト「うし活」の会員が、本学学生の集いの場を作りたいという思いから、2005年に設立されました。
 主な活動として、乳牛共進会の補助や酪農家が参加・企画する酪農教育ファームなどの酪農関連イベントでの支援活動に参加しています。共進会では、主に牛を洗ったり毛刈りをしたりいった審査のための準備を手伝います。酪農家が大切に育てた牛を審査する共進会では、張りつめた空気の中でどの牛が一番かを予想し、序列が外れた時には何故そうだったのか、解説を聞いて牛の見方を学びます。また、酪農教育ファームでは、小学生に酪農家がどのような仕事をしているのか、牛とはどのような動物なのか、命の尊さなどを教えています。このように、私達は活動を通じて自分自身のスキルアップを図るとともに、酪農教育に関わることで酪農業や牛乳・乳製品の魅力を発信し、動物科学を専攻する大学生として社会貢献の一助となれるよう活動しています。
 私は11月18・19日の二日間、富士アニマルファームにて行われたうし活Jr.の合宿に参加しました。今回の合宿では初日に改良同志会会長の牧場で実習することができ、共進会で優秀な成績を収められる牛の体型や、毛刈りをする際の注意、バリカンの使い方などを学びました。

 2日目の実習は富士アニマルファームで行われ、掃除をして常にきれいな状態を心がける意識の大切さ、道具の使い方はもとより、使った後は洗って大切にするといった基本を学び、搾乳では牛群検定のサンプル採取の手伝いをしました。不慣れだったため時間が掛かってしまいましたが、先輩方のサポートもあり最後までやり遂げることができました。また、初めて引いた育成牛は想像していたよりも力が強く、コントロールが大変でしたが、落ち着かせることで成牛でも歩調を合わせて引くことができました。毛刈りは初日に教えていただいたバリカンの使い方や刃の長さを確認しながら行ないましたが、実際に刈ると腰角の周りや後肢と乳房の隙間がとても難しくムラができてしまい、技術と経験の重要さを感じました。
 合宿に参加し作業を経験することで技術と知識が、自信へと変わることを実感しました。将来の夢はまだ決まっていませんが、この経験を活かし、長期休暇には積極的に酪農実習に参加して、現場で通用する人材になれるよう精進したいと思っています。
 最後になりましたが、合宿でご指導していただいた小林義幸様、牧場の教職員の皆様、引率いただいた長田先生、先輩方に感謝を申し上げます。たくさんの経験をありがとうございました。