食のいま
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第33号: チョコレート-2/3

チョコレートの原料は、主にアフリカや中南米で栽培されているカカオ(Theobroma cacao)という植物の種子です。某菓子メーカーの工場に飾られていた展示でしか私も見たことがないのですが、カカオの実は長さ20cmくらいのラグビーボール形をしており、木の幹や枝からぶら下がるように結実します。熱帯植物園などに行けば、似たような格好で実をつける植物をたまに見かけるのですが、なんとも不思議な実のつき方です。カカオの実1つにはカカオ豆と呼ばれる種子が白いパルプ(果肉)に包まれるように30-40粒くらい含まれているそうです。この種子とパルプをしばらく発酵させて特有の香り成分を醸成させてから、乾燥後、焙炒して細かく磨砕するとカカオマスができます。
チョコレート製品の原材料表示には「カカオマス」とか「ココアバター」といった文字が見られます。カカオマスの約50%を占める脂質を搾油して得られるココアバターは苦味成分や色素成分が少なく、カカオマスや砂糖、ミルクを加えて黒や茶色のチョコレート、カカオマスを加えなければホワイトチョコレートが作られます。つまり、口の中でとろけるチョコレート独特の食感の秘密はココアバターにあるのです。
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