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卒業生は今

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写真提供:Tiago Cruz

戸上絵理さん

獣医学部 獣医学科 2014年3月卒業

進学先イェール大学 公衆衛生大学院

私は現在米国のイェール大学 公衆衛生大学院にて、感染症疫学を学んでいます。大学院の研究の一環として、世界保健機関(WHO)とパスツール研究所と共同で、人獣共通感染症であるレプトスピラ症の研究をしています。昨年は6か月間フィジー共和国にて、300頭以上のウシ、ヤギ、イヌ、ネズミなどから猛暑の中採血を行い、血液中の抗体を調査しました。最終的には動物から人への感染リスクを軽減することが目的です。

また、今年の夏にはWHO西太平洋地域事務局(WPRO)にて、37カ国で発生するヒトの感染症のサーベイランスを行いました。様々な国の医師や科学者と仕事をする上で、日本人獣医師としての意見を求められることもあり、大学時代に学んだ細菌学、ウイルス学、そして大動物の飼育管理法などの知識が大いに役立っています。

学生時代には解剖学実習や組織学実習で毎日たくさんの臓器や細胞のスケッチをしたことや、真冬に友人と励ましあいながら国家試験の勉強をしたことが印象的です。そして、6年間の学生生活を通して、勉強、進路、私生活で困難が生じたときには、家族や信頼できる友人にアドバイスをもらうことの大切さを学びました。また、先生方や職員の方々の支えは大きな力になりました。

在学生や受験生の皆さん、自分の進みたい道に迷った時は、目の前にある課題、例えば実習やクラブ活動などに全力を尽くしてみて下さい。一つのことに全力を注ぐことで、自分の得意分野や目標の定め方、そして目標達成に向けて努力する方法が見つかるかもしれません。