卒業生インタビュー

産業動物

2年次に北海道のサラブレッドの牧場、5年次以降は北海道、茨城、滋賀、オーストラリアのサラブレッドの牧場や馬の診療所で学ぶ機会があり、大変貴重な経験を得て今日の私の獣医師としての基礎となりました。

小笠原 慶さん

NOSAI北海道

2005年3月卒業

この仕事を選んだ理由は何ですか?

中学生、高校生とTVゲームの『ダービースタリオン』に熱中したことがきっかけで競馬に興味を持ち、毎週末中央競馬の実況を視聴し、学校で競馬の予想大会を開催していました。当時少年漫画に連載していた競馬に関する漫画を幾度も読み返し、競馬や牧場の様子に強い憧れを抱き、日々を過ごしていました。高校1年の夏に北海道旅行で馬産地を訪れてのどかな牧場の様子に触れ、ゲームに登場する競走馬や画面越しにレースを見ていた活躍馬を種馬所で見学する機会があり、ぼんやりとした将来像を想像したことを覚えています。そのため、大学を卒業した上で馬に関わる仕事に就く手段として獣医師となることを選択しました。学生時代には色々な経験を積むことが出来ましたが、馬への想いは就職活動時まで続き、縁あって現在の職に就いています。近年であれば『ウマ娘』のようなゲームが今の仕事を選んだ理由です。

仕事の内容を教えてください。

牛と馬の診療所に勤務しています。診療車に医薬品・医療器具、診断機器等を載せて牧場まで往診し、牛や馬の治療を行っています。生乳の販売や個体の販売で生計を立てている牧場が、飼育している牛や馬の病気やケガにより被る損失をなるべく少なく抑えることができるように治療を行うことが主な仕事内容になります。多くは牧場で診断・投薬することで治療を進めていきますが、重病や手術が必要な疾病は高度な医療が提供できる施設に搬送して診断や手術を行います。時として、治癒できない疾病により牧場に利益を生み出せない病態になったと診断した際には、安楽殺処置を行うこともあります。治療内容は内科、外科、産科・婦人科、小児科、感染症科、眼科、歯科など多岐にわたり、基本的に往診先では1人でこれらの診療に対応します。疾病の治療の他にも、ワクチン接種や飼育環境・食餌内容の検討などの予防医療や交配・妊娠の支援も行っています。

仕事のやりがいを教えてください。

右に出る者がいない、類まれなる「察してちゃん」を相手に、大好きな生命科学に接しながら過ごす日々は非常にスリリングです。私の理解できる言語を使用しない生命の訴えを牧場の方々と共に汲み取り、診断・治療を行うため、私一人では診察が進みません。疾病に対し牧場の方と共闘しているので、治療の結果症状が改善したり、問題が解決した際の「ありがとう」よりもむしろ「うまくいったね」や「よかったね」が最大の賛辞であり、やりがいを感じる瞬間だったりします。また、診察での取り組みや新知見を学会で発表し同業者と研鑽することもあります。学会は非常に刺激的で得られる情報が多く、日々醸成されている獣医学を感じることができます。学会で得た情報を持ち帰って日々の診療がバージョンアップできた際に、自分の獣医師としての成長を感じるとともにやりがいを感じます。

学生の時、打ち込んだことは何ですか

1、2年次は所属していたアーチェリー部で精力的に活動しました。大学で始めた初心者でしたので、活動日以外も大学や学外の施設に通って練習に打ち込みました。競技で使用する器具は学生には高額でしたので、夏季休暇中は日中に練習し深夜にバイトをする生活を送りましたが、バイト明けで先輩の試合の応援に行った際に応援席で寝てしまい、しっかりと怒られた思い出があります。練習の甲斐あって2年次には大学からは久方ぶりの個人戦予選突破を果たしました。3年次からは研究室に所属しました。研究室では毎日用件がありましたので、365日大学に通い飼育している動物の世話やデータ測定、研究などに打ち込みました。学外実習は2年次に北海道のサラブレッドの牧場、5年次以降は北海道、茨城、滋賀、オーストラリアのサラブレッドの牧場や馬の診療所で学ぶ機会があり、大変貴重な経験を得て今日の私の獣医師としての基礎となりました。