特に研究室では、同期だけでなく個性豊かで素敵な先生方とも出会い、卒業後の今でも続く大切なご縁を得ることができました。
2016年3月卒業
最初のきっかけは、幼少期に飼っていた犬を動物病院に連れて行った際に、獣医師の姿を見て「かっこいい仕事だな」と感じた、というシンプルな理由でした。ただ、その当時から本気で獣医師を目指していたわけではありませんでした。
高校で進路を考える時期になり、好きな分野や得意な科目が生かせる職業として、幼い頃から憧れのあった獣医師を目指すことを決めました。
現実的な理由にはなりますが、国家資格を持てるということも大きな魅力の一つでした。また、資格を持っていることで、結婚や出産などライフステージが変化しても仕事を続けやすい点にも魅力を感じました。そのような理由から、獣医師という仕事を選びました。
私は小動物臨床の一次診療で勤務医として働いています。いわゆる「ホームドクター」と呼ばれる動物病院で、犬や猫だけでなく、ウサギ、ハムスター、フェレットなどのエキゾチックアニマルも診察しています。
犬と猫に関しては、ワクチン接種や健康診断といった予防医療から、内科診療、骨折や靭帯断裂などの整形外科まで幅広く診療しています。エキゾチックアニマルについては専門病院ほどの専門性はありませんが、ウサギの避妊・去勢手術や歯科処置、ハムスターの腫瘤切除など全身麻酔下での処置にも対応しています。
ホームドクターと聞くと専門性が低いように思えるかもしれません。しかし、多くの一次診療の獣医師は総合診療医として、診療科を問わずさまざまな病気やケガに対応しています。予防医療から救急対応、麻酔・手術まで幅広く関われることは、獣医師という仕事の大きな特徴であり、魅力の1つだと感じています。
動物が苦しむ病気を見つけて治療し、元気な姿を見せてくれる時に最もやりがいを感じます。
一方で、すべての病気や苦痛を完全に取り除けるわけではありません。臨床現場で働き始めてからは、治せない病気も多く、病気と付き合いながら生活していく時間の方が長いケースも少なくないことを実感しました。
だからこそ、動物が少しでもストレスなく日々を過ごせるよう支え、さらに、その姿を最も近くで見守るご家族の不安を和らげることも、臨床獣医師として大切な役割であり、やりがいだと感じています。
動物が最期を迎えた後、ご家族から「この病院に来て良かった」と言っていただけた時に、提供した医療や寄り添った時間が少しでも支えになっていたのだと感じます。
そして、しばらくして新しい動物を迎え、その子と一緒に再び診察室へ来てくださった瞬間は、この仕事を続けていて良かったと心から思える、大きなやりがいを実感する時です。
打ち込んだという表現とは少し異なるかもしれませんが、日々の学生生活そのものに全力で取り組んだ6年間でした。
専門性の高い授業が多く、入学して間もない頃から牧場での実習があったのは驚きました。3・4年生になると実習が大幅に増え、同級生と過ごす時間も長くなっていきました。学年を半分に分けて2、3週間ごとに実習内容が入れ替わり、その最終日には毎回テストがありました。大変な日々ではありましたが、テストが終わる度にみんなで打ち上げをしていたことも、とても良い思い出です。
また、その頃になると研究室にも所属し、実験や卒業論文にも取り組み始め、一層濃厚な学生生活になっていきました。特に研究室では、同期だけでなく個性豊かで素敵な先生方とも出会い、卒業後の今でも続く大切なご縁を得ることができました。
特徴的で濃厚な日々、そして多くの人との出会いを通して過ごした6年間は、私にとってかけがえのない財産となりました。