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白石講師が令和5年度日本家禽学会奨励賞を受賞しました

 本学応用生命科学部動物科学科動物生産化学教室の白石純一講師が本年度日本家禽学会奨励賞を受賞しました。
 同学会は日本の養鶏産業を支える基礎から応用までを広く扱う学会で、白石講師は「孵化前後の脳と末梢の栄養素代謝を介した家禽の成長制御に関する研究」の課題での受賞となりました。本研究は全高等動物種で近年中心となっている脳を中心とした臓器間ネットワークによる生体制御を、卵生であり、同種内に様々な代謝形質を持つ系統が存在するニワトリの特性により可能になる、異なる代謝形質系統間での脳原器移植(脳と体を入れ替える)技術を中心に、同様に卵生であることから親の干渉を排除して胚期間の栄養制御により胚の代謝からその後の形質をコントロールするin ovo injection技術(当研究室太田教授が英米特許取得)など、各国の他研究機関より先んじて栄養研究用に実用化した方法を用いてきわめてオリジナリティの高い成果を上げた点が評価されました。
 特に脳と体の代謝的組み合わせが変わると代謝特性や採食行動が変化すること、代謝的中枢においてビタミンD3代謝産物の支配的影響が大きいこと、初期発生時を含めて機能性アミノ酸の上位で働く可能性が高いことをはじめとして様々な知見を得ています。
 これらは養鶏産業における問題の解決はもちろん、鳥類全般、そして哺乳類も含めての代謝生理的問題解決に寄与できる成果であり、実際に絶滅危惧種の栄養研究にも活かされており、白石講師の今後の活躍が期待されます。

(動物生産化学教室 太田能之)

▲白石講師

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