学生からのレポート Report

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動物科学科2年次 農場実習に参加して

動物科学科2年次 井上梨奈

 農場実習では、畜産施設を見て、家畜に直接触れて、搾乳を行い、聴診器で心音を聞き、時には牛糞に手で握るなど、多くのことを体験しました。そこで命を略奪する権限が与えられると同時に、家畜の健康への配慮、飼養管理の大切さ、生産に対する現場の人の繊細さを体感しました。
 最終日に、私が哺乳した子牛が出荷される瞬間を見ました。その子に関わったのは哺乳の一瞬でしたが、一度でも自分が関わった子が出荷される様子を見て、自然と湧いてきた感情は「可哀想」ではなく、「いってらっしゃい」でした。そして「幸運にも私が食べられる機会があったら幸せ」と続きました。私はこの感情に驚きました。 なぜならば、大学進学以前は、お肉や卵などの畜産物は身近なものでしたが、命をいただくことは可哀想と感じていたからです。実習は授業のように机上の学問とは異なり、実学を踏まえた体験であって、さらに班員と行動を共にして多くを体験し、自分自身ですべきことを見つけ、感じることで自然に意識が変わっていたのです。
 今後は、この実習で成長した自分をさらに磨き、食を支えている畜産をどのようにして子供たちに身近なものと感じてもらうか、そのためには何が必要なのかを大学の授業を通して考えていきたいです。

動物科学科2年次 岩﨑真由

 3泊4日の農場実習は新たな発見がたくさんありました。酪農家の方々が毎日行っていることを一つ一つ学問として捉え、全ての作業や動作を理論だてて、専門的な知識を学ぶことができました。さらに、先生方が今まで経験してきた知識や研ぎすまされた感覚を目の前で実感することができました。
 また、それぞれの班でグループディスカッションをし、一致団結して翌日の発表を行った経験は、いろいろな人の意見や考え方を知り、それを一つの意見としてまとめあげていく楽しさも感じることができました。
 この実習において座学ではわからない、動物との距離のおき方や生き物と自然との付き合い方、社会的な現状についてリアルに感じ、自分自身の将来について考える機会にもなりました。
 私は将来、生き物に関わる教育・研究、畜産の普及・啓発活動を行いたいと考えています。今回の実習で、動物の基礎となる産業畜産動物の知識がないこと、さらに掘り下げて物事を考えることができないことを痛感させられました。とわかりました。今まで学んできたことを復習すると共に、これからの学習や実習により一層、力を入れていきます。最後になりますが、4日間大変お世話になりました。吉村格先生をはじめ牧場スタッフの皆様、参加いただきました教員の皆様に心より感謝を申し上げます。

動物科学科2年次 亀山翼

 8/23~26日の4日間、私は富士アニマルファームで農場実習に参加しました。今回の実習が私にとって初の酪農体験であり、実習前は、「新たに動物に関わる職の経験が出来るいい機会になるだろう」という程度に考えていました。しかし、多くの産業動物に触れ合うことで、牧場でしか味わえない空気、畜産の目線で考える産業動物のあり方など、普段では体験できない貴重な機会を得ました。
 実習では、搾乳や給餌作業の他に先生からの授業も受け、大学の授業で一度学んだ知識を実習という現場の授業で五感をフルに活用し、より深く、より具体的に、より明確に理解することができました。また、初日には牛の分娩に立ち会えたり、最終日には分娩の先に待っている子牛の出荷に立ち会ったりと、新たな生命の誕生と命をいただくための肥育へ継がれる実際の現場に居られたことは貴重な体験であり、考えさせられるものがありました。
 4日間という短い時間のなかで、私たちのために多くのことを教えてくださった牧場の職員の方や先生方、先輩たちにとても感謝しております。今後の学生生活や勉強に活かせられるよう精進いたします。自分の将来を考え直すほどの充実した実習となりました。