学生からのメッセージ

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実習1


基礎分析化学実習に参加して


動物科学科2年 長谷川 悦子

実習2 動物科学科二年の後期には、基礎分析化学実習という授業があります。これは来年度三年生になり、研究室に入室してから行う実験の基礎的手技を学ぶための実習です。電子天秤をはじめとする各種実験器具の使用法や電気泳動法などのいろいろな実習項目が組まれています。これら実習の中で私はとりわけ、「滅菌と消毒」と「ブロイラーの解体」という授業が印象的でした。
「滅菌と消毒」の授業では、滅菌・消毒の定義や実際にどのように滅菌をするのかということを学びました。実験では、手を洗う前と洗った後の手指についている菌や、空中落下菌、常在菌などを寒天培地で培養し、できた菌のコロニーを観察しました。コロニーは白色のものから黄色がかったもの、同じ色でも形が少し違っていたりと、菌によって様々でとても興味深かったです。また、手を洗う前とくらべ、石鹸をつけて10分間洗った後ではコロニーの数がぐっと減り、手を洗うという行為はとても重要なことなのだと改めて認識しました。ちなみに私の班では、トイレの空中落下菌を調べたのですが、コロニーの数がほかの班のものと比べて少なかったことが意外でした。このように身近な環境を調べたことにより、実験を行うにあたり眼に見えない菌にも配慮をせねばならないということ、つまり滅菌・消毒するということがいかに実験では重要であるのかということを、頭で理解するだけでなく、実感として学ぶことができました。
基礎分析化学実習の最後の授業は「ブロイラーの解体」でした。動物科学科を卒業すると、食鳥処理衛生管理者の資格を取得できます。そのため、この授業では食鳥処理法を学びました。二人につき一羽のブロイラーが割り当てられ、すべての処理過程を自分たちで行います。鶏を食べるために処理する方法を学ぶ授業であったため、解体中は屠体が雑菌に汚染されないように注意を払う必要がありました。この実習の中で、私が一番大変だと感じたのは羽抜きでした。羽抜きはブロイラーを70℃くらいの熱湯に短時間つけ、抜けやすくしてから行います。この時に熱湯に長くつけすぎると肉が煮えてしまい、反対に短すぎると羽が抜けず、その加減が難しかったです。また、一年生の時に解剖の実習がありその時に採卵鶏を解剖したことがありましたが、今回は解剖ではなく食鳥としての処理であったため、解体のしかたなども異なり戸惑うことが多かったです。しかし,やり方が分からず困っていると、先生方がさりげなく見に来られてとても丁寧に教えてくださいました。普段、私たちは毎日のように鶏肉を食べていますが、生きている鶏を身近に見ることはありません。そのため、食べている鶏肉と生きた鶏を直接結びつけて考えることはあまりないと思います。しかし、この実習では生きたブロイラーから食肉にするまでの過程を自分たちですべて行いました。そのため、日常ではともすれば忘れてしまいがちになる、私たちは生き物の命をもらっているのだという大切なことを、もう一度確認することができたように思います。
基礎分析化学実習では、一年生、二年生のときに授業がなく、それまであまり馴染みのない先生方ともお話しする機会ができました。さらに実習の手伝いをしてくださった先輩方からは、それぞれの研究室の雰囲気や研究内容などを聞くことができ、来年の研究室入室を考えるのに参考になりました。また、実験の手法を学んだだけでなく、実験に際してどのようなことに気をつけねばならないのかという心構えも学びました。そのような意味でも、この授業はとても有意義なものであったと思います。