学生からのレポート Report

応用生命科学部/動物科学科MENU
日本獣医生命科学大学 日本獣医生命科学大学

NO COW NO LIFE! ~動物栄養学教室の夏休み~

4年次 関口 葵(動物栄養学教室)

 皆様いかがお過ごしでしょうか。
 気温が秋らしく涼しくなり、過ごしやすい季節となってきましたね。数日前までは連日気温が30度超えなんて日も多く、暑い夏休みを過ごされたかと思います。そんな暑い夏休みの間、私たちは自然が豊かで世界遺産が間近にある、とある素晴らしい避暑地に滞在していました。その素敵な場所は…「富士アニマルファーム」です!この牧場の名前を聞いたことがある方がほとんどだと思いますが、富士アニマルファーム、通称アニファは広大な富士の山麓に広がる、本校が所有する大学附属牧場です。武蔵野市と比べると、気温が5度程度低く、夏の暑い季節には大変過ごしやすい場所となっています。ウシやヤギ、ウマなど様々な動物種がこの牧場でのびのびと生活しており、自然と動物でいっぱいの避暑地、それが富士アニマルファームなのです。
 そんな富士アニマルファームになぜ滞在していたのかというと、それは私の卒業論文のテーマに関係してきます。現在私は、食品副産物を利用して作成された餌を使った試験を行っており、本試験では、ビールを醸造した際に排出されるビール粕をサイレージとして使用しています。その給与試験を富士アニマルファームで飼養されている5頭の牛を用いて、ビール粕サイレージの消化性について調査しています。
 朝と昼に給餌を行い、糞と尿、血液や胃液を採取したり、体重を測ったりして、ビール粕給与による栄養代謝への影響を知ることができます。
 この飼養試験を行った上で私が思ったことは、「牛って個性が強い!」ということです。牛たちと生活しているうちに、牛によって性格がかなり違うことがわかりました。餌を与える時に大人しく待てる子もいれば、早くしろと急かす子もいたり、採血する時にとんでもなく叫ぶ子もいれば大人しく目を閉じて耐える子もいたりと、牛によって個性が感じられました。このほかにも、糞や尿の採取の時に、背後に立っただけで後ろ足を振り上げてくるような獰猛な性格をしている個体もおり、500kg以上ある牛に蹴られまいと命懸けで牛と向き合い作業を行っていました。牛と必死に向き合い関わっていくことで、分析のための情報だけでなく牛の個性や面白さまでも知ることができたのです。
 そんな私の濃い夏休み、大学生活4年間の中で一番思い出深い夏休みとなりました。多くの時間を牛と過ごし、また牧場の方や先生方と関わり合うことで様々な知見を得ることができました。皆様も、こんな有意義な夏休みの過ごし方はいかがでしょうか?
 牛に興味がある、牧場で試験を行ってみたい、そんな考えをお持ちの方がいたら…
 ぜひE棟5階の動物栄養学教室へ!いつでもお待ちしております。

【関連ページ】

【バックナンバー】