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第168号:獣医学科4年次 動物衛生学実習

田中良和(疾病予防獣医学部門 衛生・公衆衛生学分野 准教授)

2016/10/06 更新

 9月の26日から30日まで富士アニマルファームで獣医学科4年次の実習を行いました。今年は天候に比較的恵まれ、台風・大雨もない中で実習を実施できました。
 動物衛生学は学問分野が広く、法律・感染症・管理衛生・飼養衛生・糞尿処理・中毒など他の分野と直結する学問です。牧場においては主に管理衛生学に通じることを行いますが、今年は内科学的分野(採血・注射法・尿採取・ルーメンジュース採取とその観察)、繁殖学的分野(直腸検査法・薬液注入法)、環境衛生学分野(気動の測定法・臭気検査)を行い、1班10人前後の実習で各学生、2泊3日間行いました。
 学生は、どうして衛生学で内科学的なことや繁殖学的なことをするのかと不思議に思うかもしれません。しかしながら、衛生学の産業動物分野は、基本的に動物の生産性を高くすることを目的としている学問ですので、疾病に罹らないようにすることが何よりも大切です。そのため、日頃から動物の健康状態を把握し、健常を維持しなければなりません。生体の観察(糞の状態・食欲・外貌所見・触診・体温・呼吸数・心拍数・第1胃の動き・貧血の有無など)は人でいうところの健康のバロメーターです。健常な牛の状態を知らずして病気の牛を見つけだすことは不可能です。また、生産ということを考えると繁殖学は大切です。直腸検査によって発情の有無、疾病の有無を判断することは、基本的なことです。社会に出て臨床に進む学生も多いと思いますが、学生時代に五感を鍛えることを忘れず、動物に接してください。
 最後に多くの教員、牧場スタッフの力をお借りして実習を無事終えることができました。この場をお借りして心より感謝を申し上げます。