<賞名> 日本動物看護学会第32回大会・奨励賞
<受賞者> 安木 碧(獣医保健看護学専攻博士前期課程)
<演題> ドライケミストリー法を用いた犬種間における血液生化学測定値の比較
<指導教員> 石岡克己
獣医療ではさまざまな血液検査が行われますが、なかでも生化学検査は病変の部位や病状の程度を知るのに役立ちます。生化学検査は項目ごとに犬の基準値(健康な動物での値)が設定されていますが、異なる犬種間における測定値の差について調べた報告は限られます。本研究では、複数の開業動物病院から収集した健康な犬の生化学測定値を回顧的に調査し、測定項目ごとに犬種差があるかについて検証しました。その結果、特にCRE(クレアチニン)やCK(クレアチンキナーゼ)など骨格筋代謝に関連する項目が、いくつかの犬種で測定値の分布範囲に差があることを示しました。
動物看護師は業務の範囲が幅広く、臨床現場でも栄養や検査など多く知識と技術を備えた専門家としての役割が期待されています。臨床検査は特に今後動物看護師が主役となって研究・発展させていくことが可能な分野で、これを専門領域とする愛玩動物看護師の活躍が期待されます。
▲受賞した安木さん(右)と指導教員の石岡教授(左)
▲安木さんが学会にて発表する様子