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槌田愛美さんが優秀発表賞を受賞!-日本家禽学会2018年度春季大会-

動物科学科 中尾 暢宏 准教授(動物生理制御学教室)

中尾准教授(左)と受賞した槌田さん(右)

 本学応用生命科学部動物科学科4年次の槌田愛美さんが平成30年3月30日に東京大学農学部で開催された日本家禽学会2018年度春季大会で発表を行い、優秀発表賞を授与されました。
 槌田さんは「LED単波長照射がブロイラー初生雛の光受容と初期成長に及ぼす影響」と題した口頭発表が評価されました。この研究は、2015年に本学と包括的研究教育協力を締結している山梨県の山梨県畜産酪農技術センターと動物生産化学教室と動物生理制御学教室が一丸となって取り組んでいる家禽の生産性向上にむけたLED単波長の有効性を追究するものです。槌田さんは、肉用鶏の初期成長を促進する緑色LEDの光がどこで受容されているかについて、鳥類の光受容器である松果体と網膜における経時的なメラトニン合成酵素とその合成に関与している時計遺伝子の発現と下垂体の成長ホルモンの相関を解析し、緑色LEDは松果体で受容されブロイラー初生雛の初期成長の促進に関与していることを明らかにしました。
 本研究は、生物の生理現象に影響を及ぼす単色LEDの作用機序を明らかにするもので、単色LEDを用いた照明管理方法による家禽の生産性向上技術の開発に繋がることが期待できます。
 最後に、本研究は多くの皆様のご協力で達成できました。この場をお借りしてお礼申し上げます。また、この受賞は、研究のスタート時から卒業式後の学会発表日前日まで研究に励んだ槌田さんの研究を遂行する忍耐力と努力が実を結んだ結果です、心から嬉しく思います。よく頑張りました。