全学教育センター

日本獣医生命科学大学 日本獣医生命科学大学

センター長の挨拶

全学教育センター センター長 濵部 浩一

センター長

 2025年度から全学教育センターが設置されます。全学教育センターは「基盤教育部門」「教職教育部門」「学芸員教育部門」の3つの部門から構成されます。

 「基盤教育部門」は学問形成に不可欠な基礎・基本的な知識の習得、社会人として必要な幅広い教養の習得、問題解決能力・探求心の開発のほか、学部専門につなげるための知識や能力の習得の充実を目的としています。本学は獣医学科、獣医保健看護学科、動物科学科、食品科学科という4つの専門性を学ぶ学生が在籍しています。この度、大学全体を見渡した基盤教育・教養教育を検討する組織ができることで、各学科における基盤教育のニーズに応えるとともに各学科の学生に対してきめ細かい基盤教育を実施し、高い教養力を身につけた専門スキルを持つ学生を社会に送り出していくことが期待されます。

 「教職教育部門」は教育職員免許状を取得するための教職課程の充実を目的としています。本学では中学校・高等学校教諭一種の「理科」か「農業」、あるいは両方の教育職員免許状の取得が可能です。昨今、特に農業高校の教員不足は深刻であり、本学卒業生の教員就職が大いに期待されています。本学における教職課程は1953年に開講されました。今年で73年目になります。2024年度卒業生までで、延べ270名以上が教育職員免許状を取得しています。また、2023年度には教職委員会発行の紀要、「教職教育研究」が発刊されました。この紀要には教職系・教養系教員の研究業績や報告などが掲載されます。全学教育センターでは教職課程教育を一層充実させ専門性を持った教員の育成を進めていきます。 

 「学芸員教育部門」は学芸員資格を取得するための学芸員課程の充実を目的としています。本学における学芸員課程は2007年度、獣医保健看護学科において初めて開講されました。その後、2010年度から動物科学科でも開講されて現在に至っております。2025年度から食品科学科も加わり、2025年度で開講19年目を迎えます。学芸員課程修了者数を卒業年度で見ると、2024年度卒業までで、受講者通算354名、課程修了者通算322名になりました。2015年には付属博物館(旧ワイルドライフ・ミュージアム)も設置され学芸員課程の博物館実習施設として利用されています。近年の学芸員課程の年度修了者は30名から40名近くであり、学生からも高いニーズがあり、学芸員課程の益々の充実が望まれます。

 こうした背景のもと2025年度より全学教育センターが設置されることになりました。本センターの設置により、基盤教育の強化と共に教職教育部門と学芸員教育部門の充実をはかり広く世間にその活動を広報していきます。

設置趣旨

 各学科の専門教育に加えて、学科に共通する基盤教育、学科横断的に配置されている教職課程や学芸員課程等における教育を充実させるため、これらを統括するセンターを設置し、以下の部門を配置しました。

【基盤教育部門】
現代社会は全ての課題が複雑化し、幅広い統合的知識と的確な判断力及び実行力の上に高度な専門性を発揮できる人材が求められています。本学は獣医学、獣医保健看護学、動物科学、食品科学の専門教育を通して、「愛と科学の心を有する質の高い獣医師、愛玩動物看護師と専門職及び研究者の育成」を目標としていますが、それら専門教育によって醸成され修得される専門的スキルを実社会で運用するには、横断的に多彩な教養教育を学び、一人一人が独自の統合的教養を構築し、それらの専門的スキルを発揮するための基盤とすることが必要です。これを実現するために、現在各学科に分散している教養系科目を統合的に運用し、充実させるための基盤教育部門を配置し、本学の4学科に跨る総合領域、自然・情報科学、人文・社会科学の各分野より選択し修得した教養的知識を元に、個々人が独自の統合的教養を涵養できる環境を整備しました。

【教職教育部門・学芸員教育部門】
本学では各学科の専門教育と平行して履修可能な教職課程及び学芸員課程を設置しています。これらの課程において充実した教育を実施するため、教職教育部門および学芸員教育部門を配置し、それぞれの学科の専門教育で得られる知識を教職及び学芸員の実務に生かすことのできるユニークな人材の育成を促進します。

組織図

部門

基盤教育部門

教職教育部門

学芸員教育部門