獣医保健看護学科 獣医保健看護学臨床部門 秋山蘭助教が、2025年7月13日に本学で開催された日本ペット栄養学会第26回定例大会にて口頭発表を行い、優秀発表賞を受賞しました。
研究テーマは、“犬用手作り食のレシピの作成と栄養成分分析”であり、3年ほど前から森昭博准教授、小田民美准教授とともに取り組んでいます。
受賞についてのコメント
昨今、犬用手作り食は注目を集め始めていますが、市販の総合栄養食と比較して、栄養バランスが崩れやすいことが知られています。実際に、手作り食のレシピを作成し、栄養成分の分析を行ったところ、特にカルシウムや亜鉛が不足しやすく、栄養バランスが崩れることが明らかとなりました。そこで、今回は不足しがちな栄養素を補うために、犬用ミルクやサプリメントを活用したレシピ作りを試みました。その結果、それらの栄養素が不足を生じることがないことに加えて、その他の栄養素においても総合栄養食の栄養基準を満たすレシピを作ることができました。
犬用手作り食に関する研究はまだ十分に進んでいるとは言えません。今後も研究を発展させていくことによって、愛玩動物看護師が飼い主様より栄養指導や相談を受ける際に、エビデンスに基づいた手作り食を食事の1つの選択肢として提案できるようになれば、犬の体質や食の好みなどに応えられるようになると考えています。
▲写真左:秋山助教 写真右:米澤大会長(東京大学)