教員からのレポート

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韓国忠南大学での国際シンポジウムに参加して

獣医学科 病態獣医学部門 病態解析学分野 教授 髙橋公正

 韓国の忠南大学獣医学部主催の国際シンポジウム(10月26日に開催)に参加してきました。これは獣医学研究所長Shin教授の招待を受けたものですが、同研究所の研究顧問をされている元本学教授、田口文広先生のご推薦により実現しました。これまで忠南大学と本学は学術交流協定を結んでおり、その一環として、また韓国の獣医学の現状を視察する絶好の機会と捉え参加しました。招待講演者は私以外に台湾中興大学Chang教授、スリランカ大学Barana准教授で、それに忠南大学獣医学部からはJang教授、Hong准教授がそれぞれ講演を行いました。私はトップバッターとして「黒毛和種にみられる肝臓好酸球性静脈炎の原因に関する研究」について、不慣れな英語で30分話しました。予想通り座長やフロアーからたくさんの質問を浴びせられ、さらに夕方の懇親会でも質問を受けましたが、私の講演内容に高い関心を寄せて頂きとても嬉しくなりました。
 同日、獣医学部最高学年の学生によるポスター発表コンテストがあり、私はその一次審査員を任せられました。これは本学の卒論のようなもので、審査評価点の高いものは賞品がもらえるとあり、学生達はとても張り切っていました。驚いたのはポスター36題の文面および口述すべて英語で行っていたことです。教授に尋ねると、もともと獣医学部に入学してくる学生は英語能力が高く、高学年の講義はほとんど英語で行っていると説明してくれました。そこからも、獣医学部の教育研究に十分な資金を当て、欧米の国際水準を見据えた学部教育の充実に積極的に取り組んでいる中南大学の姿勢がうかがえました。
 今回の出張で最も心に残った出来事は、韓国の空港に到着し、そこから滞在先のホテルまで行こうと、不慣れな地下鉄の乗車券販売機で苦労していると、70歳くらいの男性が代わって乗車コインを購入してくれました。彼は韓国語しか話せませんでしたが、私の座席を確保してくれ、ホテルの最寄り駅まで付き合ってくれました。反日感情が強いと言われる韓国ですが、私にとっては心温まる3日間の滞在になりました。