【活動報告】むさしの発見隊「武蔵野動物観察隊5 “一号棟のキリン”と日獣大探検ツアー」に講師として参加しました
(更新日2025.9.19)
8月7日に、本学を会場に「武蔵野動物観察隊5 “一号棟のキリン”と日獣大探検ツアー」が開催されました。本イベントは武蔵野市教育委員会主催の子ども向け講座「むさしの発見隊」の一環として行われたもので、武蔵野市立武蔵野ふるさと歴史館(以下、歴史館)との連携事業として、当館スタッフ2名がイベントの講師を務めました。
イベントタイトルにもある通り、歴史館と当館の連携イベントである「武蔵野動物観察隊」は、今回で5回目の開催となります。これまでに歴史館や井の頭公園など様々な場所でワークショップを実施してきましたが、今回は初めて大学全体を会場とし、特色ある2つの実習室と博物館をめぐる見学ツアーを実施しました。
イベントは武蔵野市内に在住・在学中の小学校4~6年生を対象とし、午前の部と午後の部の2回に分けて実施しました。参加者の皆さんにはまずは博物館の作業室に集合してもらい、「日本」「獣医」「生命」「科学」「大学」と書かれたボードを見せながら本学の校名を構成する一つ一つの単語を紹介し、本学がどのような場所なのかを説明をしました。その後、学内の建物を紹介しながらE棟に移動し、食品科学科の「食品製造実習室」と獣医保健看護学科の「模擬動物病院」を見学しました。

▲イベント導入:校名に関する解説の様子。
食品製造実習室は食品科学科の学生が畜産食品の製造方法を学ぶために使用する実習室です。参加者の皆さんには「食べ物を作る部屋に入る前には体をきれいにしよう!」と声をかけ、体に付着したホコリなどの汚れを風の力で飛ばす「エアシャワー」を体験してから入室してもらいました。また実習室内では、食品科学科 乳肉利用学教室の三浦孝之准教授にご協力いただき、缶詰を作る機械(巻締機)のデモンストレーションをしていただきました。巻締機に空の缶をセットすると、あっという間に缶の蓋が閉じられ見覚えのある缶詰の形が出来上がります。参加者の皆さんも一瞬の出来事に驚いた様子でした。

見学① 食品製造実習室:写真中央の緑色の機械(巻締機)に銀色の缶がセットされており、巻締機のローラーが缶の蓋を閉じていきます。子どもたちには髪の毛が落ちないようにヘアーキャップを食品製造室の入口でつけてもらいました。
模擬動物病院は獣医保健看護学科の学生が使用する実習室で、本物の動物病院と同じように受付のカウンターや診察台、動物たちが入院するケージなどが整備されています。この部屋では獣医保健看護学科 臨床検査学研究分野の宮田拓馬准教授にご担当いただき、部屋の紹介をしていただくとともに、聴診器の使い方をレクチャーしてもらいました。参加者の皆さんは、初めて手にする聴診器の扱いに戸惑いながらも、興味深そうに自分の心音を確認していました。

▲見学② 模擬動物病院:写真中央のケージは実際に動物病院で使われているものと同様のもので、動物たちが逃げ出さないような扉の作りになっています。
2つの実習室を見たあとは博物館の見学です。定期交換展示室では現在開催中のミニ展示「長次郎の再出発」を紹介しました。長次郎の骨格標本は現存する日本生まれのキリンの標本としては最古のものであることを説明すると、参加者の皆さんは驚いた様子で長次郎の骨を観察されていました。自然系展示室では、武蔵野市でも見ることができる野生動物について説明をしました。こちらでは剥製をケースに入れない露出展示の状態で展示しており、間近に置かれた剥製たちに参加者の皆さんの目が釘付けになっていました。

▲見学③ 定期交換展示室:長次郎の歩んできた歴史や頭蓋骨の特徴を紹介しました。

▲見学④ 自然系展示室:台の上には武蔵野市内でも見ることができる動物の剥製が複数展示されています。
イベントの最後に、三浦先生に作っていただいた特製のお土産缶をお渡しし、解散となりました。お土産缶の中には、キリンの長次郎に関する写真と当館所蔵の剥製の写真がランダムで6枚入っています。大切そうに持ち帰る方も、その場で缶を開けて中身を確かめる方もいらっしゃいました。

▲お土産缶の配布:机の上に置かれた缶の中にミニサイズの写真が収められています。
イベント当日は、抽選で選ばれた小学生の皆さんと保護者の方、18組26名(午前の部8組16名/ 午後の部10組20名)が参加されました。イベント後のアンケートでは「大学に興味がでました」「博物館にきていろんなことが知れたのでまたきたいです」といった回答をいただきました。その他の回答からも、本学の教育内容や博物館の活動に興味を持っていただけたことがわかり、大変うれしく思います。
最後になりましたが、今回参加してくださった皆様、講師としてご協力いただきました両先生方、またこのような場を提供してくださった武蔵野ふるさと歴史館の皆様に、この場を借りて御礼申し上げます。
(学芸員 石井奈穂美)
■関連ページ
日本獣医生命科学大学 付属博物館
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食品科学科
獣医保健看護学科
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【活動日誌264】ワークショップ「武蔵野動物観察隊5 “一号棟のキリン”と日獣大探検ツアー」に講師として参加しました
当館の公式facebookでも当日の様子を紹介しています
【夏休みの武蔵野ふるさと歴史館[2]】
武蔵野ふるさと歴史館の公式facebookでも当日の様子を紹介していただきました
