みなさんこんにちは!動物生理制御学教室の川嶋一輝です。
ジリジリと紫外線が照りつける日々が続き、私の肌もすっかり焦げてしまいました。「今年の夏は過去一で暑いなぁ」と毎年言っているような気がしますが、今年は桁違いで暑くて困っちゃいますね…。
さて、今回は7月21日に行われた『高大連携プログラム』のお手伝いをしたお話をしようと思います。そもそも「高大連携プログラム」とは何か?簡単に言うと、連携を結んでいる大学と高等学校間で教育交流を実施し、高校生の進路の視野を広げてもらおうというものです。今年度はこのプログラムの記念すべき第1回目で、私の所属する動物生理制御学教室には5名の高校生が参加してくれました。担当教員の渡辺先生も私も初めての試みに緊張しましたが、参加してくれた生徒の皆さんに楽しんでもらえるように頑張りました。
動物生理制御学教室では「生殖機能の司令塔を観察しよう!」というテーマで体験学習を行い、「ラットの膣垢を顕微鏡で観察」と「キスペプチンニューロンという神経細胞を蛍光顕微鏡で観察」の2部構成で実施しました。
新しい環境、初めて会うメンバーと急に体験学習を始めても緊張するだろうということで、まず始めに「しりとり自己紹介」をアイスブレイクとして実施しました。緊張した表情も徐々にほぐれ、笑顔が増えてきたのでこの作戦は大成功でした。
自己紹介が終わり、渡辺先生からの講義を受けたら白衣に着替えて実験開始です。膣垢の観察では生徒さんに染色試薬をスライドガラスに垂らしてもらい15分ほどで染色が完了しました。みんなで画面を見ながら染色された膣垢を観察し、性周期によって異なる膣垢を観察しました(私もはじめて染色された膣垢を見ました)。
膣垢を観察したら蛍光顕微鏡を使って生殖機能をコントロールするいわば『司令塔』であるキスペプチンニューロンを観察しました。スライドガラス上にあるラット脳切片は肉眼で見ても光っていませんが、顕微鏡で観察すると…?綺麗に光っています。これがキスペプチンニューロン!!画面に光るニューロンを見た時の高校生たちの「おぉ~!」という反応はとても良かったですね。(準備して良かった..!)
▲キスペプチンニューロンについて説明している様子
▲弓状核に発現しているキスペプチンニューロン(赤色)
今回のプログラムで話した内容は60分では理解しきれない事ばかりで、混乱させてしまったかもしれませんが、お話しの中で登場したキーワードを1つでも覚えていてくれたら良いなと思います。また、参加してくれた高校生の進路選択に役立ってくれると嬉しいです。
宣伝になりますが、今月8月17・18日にオープンキャンパスが開催される予定です。ぜひ参加してみてください。
それでは熱中症には十分気を付けて今年の夏も乗り越えましょう。さよなら!