教員からのレポート Report

応用生命科学部/動物科学科MENU
日本獣医生命科学大学 日本獣医生命科学大学

令和6年度体育祭が中止になった事について

教授 濵部 浩一(運動科学教室)

▲ 過去の体育祭の様子

 今回は令和6年10月23日(水)に予定されていた体育祭が中止になったことについてのレポートになります。

 まずは体育祭について体育祭実行委員の活動や教職員など裏方のお手伝い状況を含めて報告します。

 例年体育祭は体育祭実行委員長と副委員長を中心に、体育祭実行委員が20名程度協力して実施されています。私は運動科学教室(スポーツ系科目)の教員であるので、例年実行委員長の相談サポートと体育祭当日の運営をサポートしております。

 日本医大の1年生が武蔵境校舎を使うようになってから、体育祭も日獣大と日医大が合同で実施することになりました。今年は20団体(日獣16団体250名、日医4団体80名)の参加がエントリーされていました。例年、320名から多い時は450名ほどの学生さんが参加します。学生諸君は大学別やチーム別の対抗意識を持ちつつ、和気あいあいとした雰囲気も多々あり、日獣、日医の学生さん皆が楽しそうに、思いっきり体を動かすイベントです。

 体育祭実行委員の主な仕事は、
1. 本学事務方との事前打ち合わせ
2. 武蔵野市グラウンドでの借り入れ品の確認
3. 体育祭プログラム作り
4. 学長、学生部長、日医基礎科学主任への開会・閉会挨拶の依頼
5. 参加賞・トロフィー、商品、実行委員のお弁当の手配
6. 体育祭当日の実行委員の役割分担の割り振り
7. 当日の開始前の準備、当日の運営、終了後の後片付け
等となります。

 3.の「体育祭プログラム作り」は代々体育祭実行委員長から次の実行委員長へと引き継がれていて、内容が大きく変わることはありませんが、参加団体数は毎年変わりますので、委員長と副委員長が主にタイムスケジュールを含めた微調整などして、私と相談し、日医の代表学生と日医のスポーツ科学の高橋先生と共有します。

 6.の「実行委員の役割分担」は1)各競技の誘導係、2)スターター(ピストル係)、3)ゴールテープ係、4)ストップウォッチ係、5)本部記録係、6)本部アナウンス係、7)当日朝の準備・後片付け係等、多岐にわたります。委員長・副委員長は例年上級生が担当するので、昨年までの流れを知っていますが、他の実行委員は1年生や初めて手伝う人も多いので、全てにおいてスムーズに運営することはなかなか大変です。

 7.の「当日の開始前の準備」では、大型テントを三張り、テーブル(12台~16台程度)・椅子(40~50脚程度)を設置。その他、鉄製のお立ち台の設置、有線・ワイヤレスマイクの設置、ラジカセの設置、参加賞・トロフィーの陳列、綱引きロープ類の準備、玉入れ競技一式類の準備、障害物競走一式類の準備等、これらお借りする用具を割と遠くにある倉庫から出して設置などを行います。実行委員がグラウンドには入れる時間(開錠)が8時45分ですから、開会(10時)までの1時間ぐらいの間にスタッフ(本学と日医の事務方、日獣と日医の実行委員、私と高橋先生)25~30名ほどで一気に準備しなくてはなりません。特にテント・机・椅子の設営が大仕事です。また、後片付けも武蔵野市のルールで17時には完全撤収しなくてはならないので、16時に全てのプログラムが終わってからお借りした物の後片付け、参加者の忘れ物チェック、細かいごみの回収等もあります。

▲ 過去の体育祭の様子

 今年の体育祭実行委員長は3Zの学生さんでした。1年生の頃から積極的に体育祭実行委員としてお手伝いしていて、昨年も大活躍されていました。

 今年は特に進行マニュアルの出来も良く、当日は滞りなく運営できそうだと感じていたのですが、体育祭開催日の2日前になり、どうも体育祭当日の天気が怪しくなってきました。体育祭は雨天中止となりますが、その判断は体育祭実行委員長が朝の6:30分に行います。完全に雨予報であれば、前日夜の段階で諦めもつくのですが、天気予報が実に微妙だったのです。そうした状況の中、前日の段階で実行委員長から私に「開催か中止か判断の際にアドバイスが欲しい」と相談されたので、私と日医の高橋先生と実行委員長と前日夜から当日の早朝にかけて天気予報等の情報を密に共有することにしました。実行委員長は大学から少し離れた地域にお住まいとのことで、当日朝は武蔵境近隣に住む委員長の先輩や友人からの実際の天気の様子も共有する体制を取りました。

 そして当日朝5時半ごろから私もサポート体制を取り、4~5つのサイトの天気予報、雨雲レーダ等をチェックして実行委員長に助言をし、多方面と密に連絡を取りつつ、朝の6時20分ごろに体育祭実行委員長が体育祭中止の決定をしました。

 武蔵野市のトラックは全天候型トラックであり、ジョギング程度なら多少濡れていても問題ありません。しかし、スパイクでない普通の運動靴で全力疾走をした場合、特にコーナーで凄く滑りやすく危険な状態になります。そこで、最終的には学生さんの安全を考え「体育祭中止」という判断となりました。また、テントや椅子の設置をしたのち、途中から急に雨が降ってきた場合、後片付けに1時間ほどかかるので「実行委員がずぶ濡れになる」ことも考えられました。結果として11時前にはトラック面や衣類が十分に濡れる量の雨が降りましたので、大変難しい判断ではありましたが、実行委員長は見事な判断をされたと思います。

 今回、体育祭中止に関しての反省点として、朝の中止決定の連絡を事務方へ連絡したものの、上手く伝達されておらず、事務方の数名の皆さんが武蔵野市のグラウンドに行ってしまって、しばらく待っていたという事が起きてしまいました。また、実行委員のお弁当のお届を武蔵野市のグラウンドから大学へ変更する連絡をしたものの、業者さんに対応していただけずに、お弁当を武蔵野市のグラウンドまで取りに行く羽目になったそうです。

 そして来年は天気に左右されないために、大きな体育館を持つ施設でできないか検討してみるとのことでした。

 私が本学に着任してから34年が経過しておりますが、体育祭の中止は今年が初めて(と記憶)です。今年の中止は大変残念でしたが、来年はもしかすると大型体育館で行うかもしれないので、プログラムも大幅に変わるかもしれません。来年は今年の分まで多くの学生さんが体育祭を楽しんで、両大学の学生さんが大いに盛り上がることを期待しております。




【関連ページ】

【バックナンバー】