教員からのレポート Report

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酪農教育ファーム

教授 古田 洋樹(動物遺伝育種学教室)

 11月30日に本学付属牧場である富士アニマルファームにおいて、三鷹市の中学生31名を招いて酪農教育ファームが開催されました。「Shake!Shake!バター作り体験」、「モ~っと喜ぶ顔が見たい!ピカピカ大作戦」、「うんちだって役に立つ!迫れ!堆肥の秘密」、「私たちも忘れないで?牧場の仲間たち」、「おいしいミルクを召し上がれ♡哺乳体験」、「ロバとのんび~り散歩」、「ウマッ!うますぎー!餌やり体験」、「ぬくもりだけではじゃだめですか?搾乳体験」の8コマ、現場で講義をしたのが動物科学科3、4年生の学生4人です。

1. Shake!Shake!バター作り体験
 バター作りは身近にある乳製品がどのような工程で製造されているか、牛乳が私たちの食に身近であることを学んでもらうことを目的として、バターのでき方、原理を説明したのち、牛乳と生クリームをシェイカーに手から体温が伝わらないように激しく振り、バターを作りました。

2. モ~っと喜ぶ顔が見たい!ピカピカ大作戦
 搾乳牛舎で仕事体験、牛舎は牛の住む場所であるため、常に清潔に保つ必要があり、酪農家が行っている作業の一つであることを理解しました。また、「反芻」についても観察することを目的とし、餌寄せと糞尿の除去・バーンクリーナーの役割や危険性について学びました。

3. うんちだって役に立つ!迫れ!堆肥の秘密
 乳牛の糞尿が堆肥となり、農作物や牧草の栄養となる。牧草を育てることに利用し、育った牧草を牛の餌として給餌する。この循環を理解してもらうことを目的として、堆肥には微生物の発酵力とが関わっており、発酵で熱が生じ有害菌は死滅する。発酵熱を堆肥舎で体験し、完熟堆肥の製造過程の理解を深めました。

4. 私たちも忘れないで?牧場の仲間たち
 富士アニマルファームは乳牛だけではなく肉牛、ヤギやヒツジも飼育し、獣医・畜産学の教育として利用しています。同じ草食動物でも特徴の相違を説明して、生活環境の違いによる生き残り戦略、「いのちの学び」を理解し、観察を行いました。

5. おいしいミルクを召し上がれ♡哺乳体験
 子牛は代用乳で育てられます。牧場職員に代用乳の作り方を教わり、温度管理を行いながら哺乳瓶で子牛にミルクを与えました。実際に子牛がミルクを吸う力を知り、生きる力を実感しました。

6.  ロバとのんび~り散歩
 ウマは大きい!ロバを連れて場内を散歩。ロバといえども力が強く、言う事を聞いてくれない。ロバの手綱捌きを覚え、行き先を示し思い通りに誘導できるようにロバの気持ちも理解しました?

7.  ウマッ!うますぎー!餌やり体験
 ウマの採食の特徴を知り、スティックでニンジンを与え、大きなウマと触れ合い親しみを感じました。

8.  ぬくもりだけではじゃだめですか?搾乳体験
 牧場職員から乳房の消毒や搾乳のための知識を習い、牧場職員と学生の立ち会いのもと搾乳体験を行いました。牧場では機械で搾乳していますが、手絞りの大変さが理解できたと思います。

短い時間でしたが講義を学生が担当することによって、ほんわかした雰囲気で色々と楽しい体験ができたと思います。中学生からの意見感想も下記のように良好なものでありました。

  • ・酪農家のお仕事やイメージについて、具体化することができ、感謝や敬意を覚えた。
  • ・酪農家の仕事は想像以上に大変であるが、同時にやりがいや達成感が生じる仕事であることがわかった。
  • ・自分たちの食生活とのつながりから、いのちをいただく大切さを実感できた。
  • ・動物の観察、触れあいを通して、恐怖から可愛さに転換できた。もっと好きになった。
  • ・体験を通して、酪農を含めた畜産への関心が高まった。
  • ・糞尿も含めて「無駄のない」循環への理解が高まった。
  • ・都会では見ることのできない環境・景観で、非日常体験を味わい、良い思い出となった。

 農学、食を科学する大学としてだけでなく食料自給率の低い日本にとって食料生産に興味を持ってもらうことは重要なことです。今後も酪農教育ファームが継続されることを期待します。




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