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「ふくしま海洋科学館水族館実習について」 5年 釼崎 健太

ふくしま海洋科学館水族館 水族館に勤務する獣医師の仕事を実習することを希望し、8月2日~8月15日の期間、福島県のふくしま海洋科学館において水族館実習を受けてきました。
ふくしま海洋科学館は通称アクアマリンふくしまと呼ばれ、海洋科学館の名が示すように教育や研究を主体としている機関で、海獣類のショーなどは行われていません。アクアマリンの業績としては世界初のサンマ飼育展示成功、インドネシアでのシーラカンス撮影成功などがあります。実習は1人の獣医師の方に付いて、仕事内容の見学などをさせて頂きました。仕事内容は、午前8時半から担当飼育水槽の魚の餌作りから始まります。今回の獣医師の方はサンマ、スルメイカ、オホーツク海の水槽を担当されていました。餌を与える場合は食べ残しが底に溜まらないよう少量ずつ撒いていく為、午前中は給餌だけで潰れてしまいます。午後は給餌のほか、サンマの剖検などの仕事があります。その他の獣医師としての仕事は、海獣の餌に混ぜる薬剤量の決定、定期的なセイウチの採血および検査や、他の水槽で飼われている動物で担当の飼育員では解決出来ない疾病の治療指示など様々です。これらの業務がない場合は基本的に飼育員の方と変わらず、濾過水槽の掃除なども行います。実習の後半では海獣担当の方に付いてセイウチの給餌などを体験させて頂きました。
今回の実習で感じたことは、獣医師も普段は飼育員と変わらない業務を行っており、事務作業も行うなど、獣医師専門の仕事のみをしているのではないということでした。今回の実習が初めての水族館であり緊張もありましたが、実際の獣医師の仕事を知ることが出来て貴重な体験となりました。機会があれば他の水族館でも実習を経験してみたいと思います。