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【新着論文】猫の難治性側頭葉てんかんに対するてんかん外科(側頭葉・海馬切除術)に世界で初めて成功!

論 文 名:
Focal cortical resection and hippocampectomy in a cat with drug-resistant structural epilepsy.
和訳)薬剤抵抗性構造的てんかんの猫における局所皮質切除および海馬切除術
著  者:
長谷川大輔1,2,浅田李佳子1,濱本裕仁2,3,湯祥彦1,2,桑原孝幸1,溝口俊太1,ジェームズ・チェンバーズ4,内田和幸4
(1獣医学科・獣医放射線学研究室、2生命科学総合研究センター、3付属動物医療センター、4東京大学・獣医病理学研究室)
掲載雑誌:
JFrontiers in Veterinary Science 8:719455, 2021
doi: 10.3389/fvets.2021.719455

研究内容:
 てんかんは人を含めたほぼ全ての哺乳動物で認められる脳疾患で、犬猫でも最も多い脳疾患です。通常てんかんは抗てんかん薬により内科的に治療されますが、およそ3割の症例はどんなに適切な抗てんかん薬療法を行ってもてんかん発作を管理できません。この様な内科的治療に抵抗性を示すてんかんを難治性てんかんまたは薬剤抵抗性てんかんと言います。人の難治性てんかんでは「てんかん外科」と呼ばれる脳外科手術による治療が確立されていますが、犬猫ではこれまで全く行われていませんでした。著者らは猫の難治性側頭葉てんかんの症例に対して世界で初めて人のてんかん外科で行われる方法と同等の術前検査と手術=側頭葉・海馬切除=を行い、手術の成功と術後1年以上の明らかな発作減少を報告しました。この報告を蹶起に,今後獣医療においても犬猫の難治性てんかんに対する治療選択になってくることが大いに期待されます。

■研究者情報

長谷川大輔(獣医学部獣医学科 獣医放射線学研究室・教授)
濱本裕仁 (付属動物医療センター・助教)

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