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牧場だより「継・いのち」

日本獣医生命科学大学 日本獣医生命科学大学

第4号:「春の訪れと共に」

吉村 格(准教授/牧場長補佐)

2007/4/16 更新
 春になると学生達が押しかけてきます。冬場の牧場の静寂さは春の忙しい作業音だけでなく、学生達の都会から解放された若々しい歓声によっても打ち破られてしまいます。今日は、動物栄養学教室の撫先生に引率された学生達が卒業研究のために来場しました。第7肋骨がどうの、ロース芯面積がどうの、バラ厚がどうのと、肥育牛に超音波診断装置のプローブを当てて熱中した議論をしています。背後からは、牛自身も自分の肉質(メタボリックシンドローム)について観察中です。
■超音波診断装置による牛の肉質診断法:
肥育牛の産肉形質は、屠畜解体することで評価されるが、肥育牛の産肉形質を肥育途中で正確に判定できれば出荷適期の見極めが行え、より効率的な飼養管理が行える可能性がある。近年、医療分野で用いられる超音波診断装置を応用し、肥育途中での産肉形質の推定技術が普及しつつある。肥育牛の産肉形質を超音波診断する部位は、一般には枝肉格付が行われる第6-7肋骨間と思われる箇所である。歴史は少なくとも500年はさかのぼる。