附属牧場の使命は、教育・研究・地域貢献および経営体としての運営である。
なかでも学生達に対する教育の充実は、牧場に専任教員が配置されて以来25年の間、最重要課題として取り組んでいる。
学生達は「牧場実習」を通して座学で学んだことを現場で確認し、それぞれの個性的な観察眼で対象を捉えていく。
学生達の「生き物」について知識を求める態度は先生方の教育者としての情熱と絡み合い、評価の高い実習を展開して既に久しい。
富士アニマルファームで働く職員は、毎年変わる学生の顔と気質に戸惑いながらも、
「牛のことは牛に聞け、馬のことは馬に聞け、豚のことは豚に聞け」、「事件は現場で起きている」などと
現場優先主義を説きながら、学生達との出会いを楽しみにし、「食の生産者」として話し合うことを大切にしている。
できることなら学生達に、水準以上の動物たちを提供したいと考え、日々の作業に努力しているのである。