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牧場だより「継・いのち」

日本獣医生命科学大学 日本獣医生命科学大学

第46号:富士アニマルファームのファンの皆様へ

吉村 格(准教授/副牧場長)

2009/12/29 更新
 目の前の小さな箱はとても重宝である。私は操作もよくできないし、機能のこともよくわからないのだが、使えなくなったときの不便さときたらこの上ない。一度は雷の強襲を受け、大音響と共に電源から有無を言わせずに入り込まれた。遮断のためのコンセントを付けたり避雷針を噛ませたりして対策をとったが、今度は雷にフェイントをかけられ電話線からビッ、ビビ、ビッと火花と煙と臭いを発しながら私の見ている目の前で機器は一瞬のうちに破壊されてしまった。また、ネズミの食害にあったり、人間の力よりも自然の方が大手を振って我がもの顔で歩いている田舎においては、このパソコンなるものはとても脆弱である。しかも都会では昨日の今日にはもう修理が終わるだろうが、人間に替わってネズミがパソコンと楽しく遊ぶような土地柄では復旧するまでに十日二十日は当たり前、へたすりゃ一ヶ月くらい掛かることだって十分にあり得る。ということで私のパソコンは相次いで3回にわたって修理を重ね、やっと「付属牧場便り」が出せる状態に戻った。
 まずはめでたいが、仕事が相当にたまっている。このまま「付属牧場便り」を打ち切ろうとも思ったが、せっかく連載を勧めてくれる人もあり、褒められたら誰だって気持ちがいいものだ。登ることはできないとわかっていても牛や馬だっておだてられたら木にも登りたがる。拙文とわかってはいるが、全国に散らばる「富士アニマルファームのファン」のために田舎の情報を発信し続けたいと思う。
 ということで既に師走。今年も富士アニマルファームは大勢の関係者に支えられ励まされて順調に仕事をすることができた。お陰で働く職員の心も体も健康だ。飼われている動物達の管理も万全で幸せそのものだ。充実した1年になったことを皆に感謝したい。是非、来年もご指導を賜りたい。皆様にとって来年が良い年となりますように。