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牧場だより「継・いのち」 第67号 | 「命の線引き」
第67号:「命の線引き」
吉村 格(准教授/副牧場長)
2010/11/18 更新
野球のスリーアウト・チェンジのルールはよく考えられたものであると思う。ツーアウトだと短すぎて物語を詰め込めないし、フォーアウトだと長すぎてテレビのチャンネルは途中で切り換えられてしまう。勿論、我々が野球のルールに慣れたことにもよるのだろうが、線引きとしては調度いい案配である。このように誰もが納得できるルールはどのようにして形作られたのだろうか。我々が扱っている「動物」、我々が向き合っている「命」、価値判断が「はっきり」「すっきり」しないこれらの対象に対して、我々の倫理観は躊躇なく線引きをすることが可能だろうか。
馬術部OBの紹介で美しい栗毛馬が富士アニマルファームに持ち込まれた。これまで暮らしていた乗馬クラブでは随分と優しく可愛がられたに違いない。とても穏やかな眼差し、従順で温和な表情である。しかしながら、この馬、今は全く利用価値のないファイブアウトの馬である。まずは23歳である。4本の肢のうち3本に問題を抱えている。しかも何よりも問題なのは片眼である。この馬に対して元の乗馬クラブも精一杯の手は尽くしたのだろうが、残念ながら飼う環境がそれ以上のことを許してはくれなかったのだろう。そういった中で現在の価値ではなく過去にこの馬の価値を留める人達が、少しでも長く生きさせたいと願っても不思議な事でもおかしな事でもない。
富士アニマルファームでは、馬学の実習で学生達を楽しませてくれているアイダホ号は元気であるが既に25歳の高齢である。そろそろ後継馬を準備しなければと考えていた矢先にタイミングよく現れたのがこのユンカース号である。しかし、この馬では実習の大仕事は担えない。利用することで我々は忽ち動物虐待の汚名を着せられるだろう。タダでさえ忙しい畜産の生産現場では、残念ながら「働かざる者、喰うべからず」は真である。しかし何かの縁あって持ち込まれた馬である。徒労に終わると分かっていても、なんとかこの馬を生かすべき方法を考えてあげなければならないのが我々の「愛」である。年齢の問題はどうしようもないとしても、3本の肢の治療を進めながら、義眼を入れることになった。執刀したのは本学外科学教室の余戸講師である。手術は完璧であった。
それにしても、この馬は抱えている問題が多すぎる。春から肢の治療を始めたが治らないまま秋になり、そしていよいよ冬を迎える。我々はどこまで「動物の命」に尽くしたら許されるのだろうか。誰に許しを請わなければならないのだろうか。スリーアウトチェンジをいつ決断すればよいのだろうか。動物の処分に対して批判はしても、誰もその時期を明確に示してくれる人はいない。懸命にアウトを取り除こうと努力しているが、この馬の人生にとって我々との出会いは余りにも遅すぎたようだ。今我々は、この馬が富士アニマルファームに来たことの本当の価値を見出さなければならない時期にさしかかっている。