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牧場だより「継・いのち」 第79号 | 「日本農業への不安」
第79号:「日本農業への不安」
吉村 格(准教授/副牧場長)
2011/7/28 更新
富士アニマルファームには、現在の消費者、そして未来の消費者である小・中学校の生徒、そして幼稚園の小さい子供達がやってくる。出来ることなら皆さんに日本農業の現状を知ってもらいたい、食料の生産現場を見てもらいたい、そして頑張って働く農民の姿を感じてもらいたいなどと期待を込めながら引き受けている。ただでさえ忙しい生産現場、ただでさえストレスを感じやすい産業動物である。考えてみれば畜産経営と社会的貢献、この二律背反する行為を農家に押し付けるのは酷な話である。富士アニマルファームでは大学付属施設としての存在理由がこのような人達の受け入れも可能なものにしている。
白黒のホルスタインからは白い牛乳が、茶色いジャージーからはコーヒー牛乳が、赤いガーンジィやエアーシャからはイチゴミルクが出ます、などと戯れ事を言いながら説明を始める。核心は「乳牛」といえども我々と同じ哺乳類、妊娠して分娩しなければ乳を出さないこと。必要なときに蛇口を捻れば溢れるように出てくる水とは違って、子供を産むためには一年も前から種付けなどの準備に取りかからなければならないこと。安心・安全な乳を生産することの大変さをクドクドと説明し、そして最後に、この乳はその牛が飲んでいる「富士の湧き水」として売られている水よりも安いことを付け加える。
かって小・中学校でいじめ問題がピークであった頃には「動物とのふれあい効果」が、自殺問題で世間に衝撃を与えた時には「動物の癒し効果」がブームとなった。強く掴むと壊れるかもしれない小動物の脆弱さ、その温もりや柔らかさは赤ちゃんであった自分が母親に与えたであろう繊細な感覚を呼び起こすという。少々強引な文脈であったが富士アニマルファームへの来場者も多く、羊の親達は犠牲となって息が絶え絶えになるまで子供達に追っかけ廻された。現在、ひと頃よりも下火となっているが「食育」がブームである。世が求める社会的な貢献を逆手にとって、人前で上手に話すことができる農家が副業として「酪農教育ファーム」なる看板を掲げ、来場者に喜ばれている。
しかし、残念ながら私は思う。食品が潤沢に溢れた世の中にあっては、将来の日本農業を死守するための社会的貢献を行ったとしても消費者は生産現場を振り返ってはくれないだろう。安心・安全で、しかも美味しいものを廉価で求めることを消費者の権利と言い、それが飽食の世の我が儘であることに気づかない感性は生産が滞るまで覚醒はしないだろう。飢えを経験したことのない私でも、食べ物への感謝を忘れ、粗末にされているのを見ると無性に腹が立つ。悔しまぎれに言えるのは、夏を冬に、冬を夏に、夜を昼にとばかりに使った電気が使えなくなってから電気の有り難さを知るような事態にならなければいいがと願うばかりである。富士アニマルファームでは時代のブームを片手で捌きながら愚直に生産現場の話を来場者に伝えていくことが使命だと考えている。